2009年06月29日

「アイの物語」(山本弘)、読んでます。

引き続き、山本弘さん(公式サイト)の、SF小説「アイの
物語」(解説ページ)を読んでいるところです。
で、今日たまたま某新聞を開いたら、「アイの物語」の
中の、あるお話のネタというかオチである、今は実現し
ていない科学技術のための、本格的な研究開発セン
ターが、とある外国に設立されるという記事が掲載され
ていたんですね。ネタバレになっちゃうので、どんな技
術なのかは、言えませんけど。
本職なのですから当然ですが、SF作家として山本弘
さんが、そういう最先端の科学技術についてのリサー
チも、きちんと行っていることの証明だと思います。
ということは、そのお話のようなことが、実際に近い将
来起きる可能性も、ゼロではないわけで、なんていうか、
フィクションと現実が重なる、ちょっとしたトキメキみた
いなことも感じました。
これはSFだから可能なことで、例えばファンタジーだ
ったら、「ハリー・ポッター」を読んでいる最中、実際の
新聞に、「某国で魔法学校設立」みたいな記事が載る
ことは絶対にありませんよね。
あ、そもそもそういう記事は、人間側のメディアでは伝
えられないので、デイリー・プロフェットを読まないと、
とは言えますね。ふむふむ。


この「アイの物語」も、そういったSF設定を利用した、
泣かせる――というか、人間の根本的な感情・心理に
訴えるお話ばかりで、切な楽しく読んでいます。
ここのところ山本弘さんの作品を、「審判の日」「MM9」
「まだ見ぬ冬の悲しみも」と続けて読んでいるのですが、
どれも僕個人とは相性が合うというか、読みたかった
種類のお話ばかりで、嬉しいです。
山本さんについては、と学会会長としての活動の方だ
けを知っていて(古くはローディストから、ですけど)、
SF作家としての業績については無知だったわけですが、
今ごろからでも、読み始められたのは幸いです。
続いて、90年代の旧作ですが、「ギャラクシー・トリッ
パー美葉」第1〜3巻、「時の果てのフェブラリー −赤
方偏移世界−」なども手元にあるので、さらに読んで
いきたいですね。


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それとは関係ありませんが、今度こそおそらくきっと
たぶん最後になる、「Yes!プリキュア5GoGo」のファン
小説のアイディアが、また浮かんでしまっていたり。
かれんさんとくるみさんの、さらにエピローグ後のお
話なんですが。あ、申し訳ないですけれどお風呂の
お話じゃありません、すみません(笑)。
例によって形になるのかどうかわかりませんが、ちょ
っと気を抜くと、かれんさんが祥子お姉さまになって
しまうのがアレですね。気をつけましょう。

posted by mikikazu at 10:53 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月27日

「Yes!プリキュア5GoGo!」ファン小説の(たぶん最後の)新作、出来ました。

ここのところ何をしていたのかというと、今頃ですが、
「Yes!プリキュア5GoGo!」の、たぶん今度こそ
ホントに最後になるファン小説を書いてました。まあ、
Never say neverとも言いますけど。
2月11日に書いたお話で、終わったつもりでしたが、
そういえば、りんさんルートのエピローグみたいな
ものは書いていなかったなあとは、心残りだったの
も確かで。
もうファン小説は書けないだろうとも思っていました
けど、幸いに頑張れました。時期は特定していませ
んが、のぞみさん×りんさんルート本編終了後の、
ある日の出来事、くらいでお願いします。


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ファン小説「Follow You Down」を読む

2009年06月23日

ポッドキャストNinja ConsultantのErinさんとNoahさんが、世界初の無重力結婚式


うちのブログでも何度かご紹介したことのある、
ニューヨーク発のポッドキャストNinja Consultant
のErinさんとNoahさんが、無重力結婚することは、
4月22日付けエピソード(第69回)で詳しく語られ
ていたので、事前に知ってはいたんですが、6月
20日に無事行われた、その式の模様について、
ロイター通信発で、日本語メディアでも多く伝え
られていました。
文章はどこも同じですが、写真は産経新聞の記
で、一番多く見られるようです。
Erinさんのウェディングドレスは、わざわざ日本
で購入した、ERI MATSUI/エリ松居デザインの
ものだそうですね。そのついでに、東京国際アニ
メフェアにも行かれたとのことです。
予算は、参加者1人に付き4950ドルだそうです
が(会社サイト)、安いでしょうかどうでしょうか。


・ロイター通信6月22日付け記事
「NYのカップル、『無重力結婚式』を挙げる」

毎日新聞

産経新聞

sorae.jp


僕個人は、お2人を祝福出来る立場ではありませ
んけど(結婚はお2人のプライベートなことなので)、
無事に済んだことにはほっとしました。

posted by mikikazu at 10:20 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月22日

読んでるもの見てるもの。


今ちょっと目を通しているのが、SF作家山本弘さ
ん(公式サイト)の短編集「審判の日」(角川書店)と、
連作短編集「MM9」(東京創元社)の二冊です。
短編集「まだ見ぬ冬の悲しみも」(早川書房)もあ
ります。


妹にするとかならないとかいった、個人対個人の
ミニマムな物語世界から、日本や地球、それこそ
宇宙全体の運命まで語ってしまうスケールの大き
なSF世界への移行は、読む側の振り幅としては、
極端でいいかなとも思って、手に取ってみました。
僕は昨今の日本SF小説界には全く疎いので、山
本さんの地位というか、SF作家としての評価みた
いなものは全然知りませんが、どちらもエンターテ
インメントとして、面白く読めています。
特に「審判の日」の方は、世界構造レベルで、暗く
絶望的なお話ばかりなので、結構クラクラきて、
読書体験としてはいいものです。
こういう風に、読む側の価値観とか、世界認識を
揺さぶってこそ、SFだと思います。


また同書収録の同題作品は、小松左京さんの、あ
る初期作品と同じ世界状況だと、思い出したりもし
ました。
別にパクリとかそういうことではなくて(SFでは有
名なテーマです。最近も、某ハリウッド映画であり
ましたし)、その状況を、携帯電話とかインターネッ
トが存在する、現在の世界で描いたらこうなるとい
う面白みも感じたんですね。
小松左京さんのその作品の最初のシーンは、公衆
電話が鳴っている、というものだったと思いますが、
どんどん街中から公衆電話が撤去されている現在
だと、逆にリアルじゃないと受けとめられる可能性も
あるでしょうし。
「MM9」の方も、ウルトラマンがいなくて、攻撃力も
持たない科特隊が、現在活動するとしたら、という
ひとつの思考実験として、面白いです。
あ、第2話「危険!少女逃亡中」なんかは、ホント
に小説じゃないとやれないネタですよね(笑)。


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「エル・カザド」(公式サイト)も、引き続き第17話「追
い詰める女」を見てみました。
あれですね、夫婦漫才といえば、ブルーアイズさんと
部下その1さんのやり取りも、それなりに発展しつつ
あるような(笑)。
そしてラストでは、組織を離れて、個人の立場で最終
決戦に向かうブルーアイズさんに、ついに部下さんが
サングラスを外し素顔を見せて、「私にも、お供させて
ください――、ジョディお姉さま!」という風になるわけ
ですね。←もう毒され過ぎですっ
本編内容について評価すべき点は特にありませんが
(そちらのぎゅうっとな寸劇の方が、ずっと好きです。
リリオちゃんと夜更かししてお喋りしてたというエリス
ちゃんも微笑ましいですし)、ナディさんって、ホントに
腕利きの賞金稼ぎなのかなーという詰めの甘さは相
変わらずで、結構心配にもなってきたり(笑)。


そうそう、前話の寸劇では、「かなめも」(石見翔子 
芳文社)も連想しちゃったんですけど、雑草サラダって、
わりに一般的な料理みたいですね?
とりあえず、日焼け止めはしっかりと、ですか。こっちは、
夏を乗り切れなくても、それはそれでもういいやって感
じです(笑)。

posted by mikikazu at 08:46 | TrackBack(0) | アニメ感想-いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月21日

「エル・カザド」第16話、見ましたけど……。


こちらでも、「エル・カザド」(公式サイト)は、第16話
「怒る女」を見てみましたが、作品に対する戸惑いと
いう意味では、前話よりこちらの方が大きかったかも
ですね。


アミーゴ・タコスのネタは、さすがにもういいと思いま
すし、前話で、ずっとエリスのそばにいると決意した
ナディさんが、結果としてとはいえ、エリスを1人に
してピンチに陥らせるという展開の緊張感のなさが、
よくわかりません。店長さんは、どれだけ遠い、ある
いは混んだ銀行に行ってるんですかっていう(笑)。
そういう風なツッコミをあえて想定したりとか、人間
感情のリアリズムや、プロットの論理性にこだわらな
い作品作りというのも、もちろんありだとは思います
けど、根本にシリアスな設定がある筈の、この「エル・
カザド」が、シリーズの後半に入ってやるべきお話だ
ったかというと、こちらの期待からすれば、残念な内
容だったでしょうか。
あ、ブルーアイズさんの部下さんについては、ただ付
き従うだけじゃなくて、わりに自立した意見も述べる
人みたいなので、名前も知りませんけど、あるいは
ういう
秘めた思いを備えていた、という展開も面白そ
うですね。ブルーアイズさんの物語にも、落としどこ
ろは必要でしょうし。
とりあえず、ナディさんとエリスちゃんのラブラブな寸
劇は、あるいは本編より(!?)いつも楽しみにしています。
今回もそうですが、エリスちゃんからの、本編よりずっ
と積極的なベタベタが微笑ましいなあって。


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そろそろこちらでも、最高気温が30℃超えの日ばか
りが続くようになってきて、早くもグッタリしています。
疲れが抜けないまま次の日になって、毎日が続いて
いく感じで、更新の元気もなかなか……。
無理しない程度に体調には気をつけて欲しいですが、
時々はそちらの言葉を読めると、とても嬉しいですし、
こちらも頑張れます。出来る範囲で、ですけど(笑)。

posted by mikikazu at 08:06 | TrackBack(0) | アニメ感想-いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月17日

いろいろお勉強。

引き続きですがさらに今日届いたのが、

「最後の制服」第3巻 (袴田めら 芳文社)
「暁色の潜伏魔女」全3巻(袴田めら 双葉社)
「ピエタ」全2巻(榛野なな恵 集英社)
「スズナリ!」全2巻(石見翔子 芳文社)
「落花流水」第1巻 (真田一輝 芳文社)
「えむの王国」第1巻(中平凱 芳文社)
「帝立第13軍学校歩兵科異常アリ!?」第1〜3巻
 (石田あきら 芳文社)
「ようこそ小豆沢美研へ!」(かつまれい 芳文社)
「さつきばれっ!」(真田一輝 芳文社)

などになります。
この辺はもうお勉強モードで、とりあえず読んで
みようということですね。
参考にしているのは、サイト「BLND」のみやきち
さんによるレビューなんですが、やはり違う個人
ということで、向こうの評価が高くても、僕の側は
面白く感じない作品も出てきます。
タイトルは出しませんが、
「天然あるみにゅーむ!」(こむそう 芳文社)
とか、
「わさびアラモードっ!!」(もみじ真魚 芳文社)
とかは、Hなネタが多くて、個人的にはちょっと違
うかなと思いました。っていうかこれだけ読むと、
自分の好みもわかってくる感じです。その辺の話
は……またするかもです。
向こうで高く評価されていない作品を、あえて選
んで購入するというのもリスキーなので、逆のこ
とを試すのは難しいんですけど。


とりあえず思ったのは、特に多いんですが、学園四
コマ作品を続けて読むのは、やめといた方がいい
かもということですね。
学園祭・体育祭・試験、あるいはクリスマス、バレン
タインなどの定番イベントが、ほとんどの作品で登
場するので、飽きるというか、続けてだと全然スペ
シャルなイベントに感じなくなってきて、ウンザリす
るというか(笑)。
そういう行事ネタは、使われるギャグも似てくるから、
続けて読むと、後の作品ほど不利になる、ということ
もありますね。
そういう意味では、あえてイベントネタをほとんど使っ
ていない、「ゆゆ式」(三上小又 芳文社)なんかは新
鮮でしたけど。
それぞれの作品については、短評くらいでしたら、
またいずれ。そろそろ打ち止めですけど、これも読
んでおいたら、という作品がまだありましたら、よろ
しくお願いします。

posted by mikikazu at 10:32 | マンガ感想-いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月16日

ころころ。

諸事情で処分を始めた蔵書のうち、マンガ本の
150冊ほどは、知人の高校生の娘さんが引き取
ってくれることになったんですね。はい、ジャンプ
の例のあの娘さんです。ジャンルは問わず、マ
ンガなら何でも読みますからって言うので。
詰めてみたらダンボール箱みっつくらいになって、
当然そーとーな重さです。
向こうのお父さんが、車を出して取りに行こうか
とも仰ってくれたんですが、こっちの都合で譲る
ものに、手間をかけさせてしまうのも申し訳ない
ので、結局自分で直接運ぶことにしたんです。
向こう宅までは徒歩15分ほどなので、まあ大した
ことはないだろうと、箱をキャスターにくくりつけて
出発したのはいいんですが、これがかなりすごく
結構とても大変で。


よく考えたら途中に、ながーい延々続く坂があって、
そこをふらふらしながら登ってたんですね。
坂の上まで着いて、後は下りだからと安心したら、
重みに耐えかねて、ついにキャスターのタイヤの
ゴム部分が、バキっと壊れて外れちゃったんです。
そのまま、ころころ〜と坂をタイヤだけが転がって
いったんですが、下り坂なので、こっちはキャスタ
ーから手を離せないしで、まるでコメディ映画のギャ
グ場面のようでした(笑)。
幸いにそのタイヤは、下から歩いてきた人に、怪訝
んな顔をされながらも拾っていただき、手渡された
んですが、もう元に付けるわけにもいかず、さらに
ふらふらしながら、片方の車輪は軸だけの状態で、
なんとかキャスターを押し進めていきました。
今でも身体が重いですが、明日起きたらぜったい
筋肉痛でしょーね……。
まあ、本は人に読んでもらってこそ価値があるので、
僕だけが持っていても意味がありませんから、新し
い主に楽しんで読んでもらえたらと思います。


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2006年12月発売で、もう絶版になってしまってい
た「最後の制服」第3巻(袴田めら 芳文社)なんで
すが、古本ですけど一応見つけられましたので、
注文しておきました。明日辺りに、また他の本と一
緒に届くと思います。楽しみです。
再放送でやっと補完出来た「獣の奏者 エリン」は、
少しずつ追いかけてますけど、14歳に成長したエリ
ンの落ち着きぶりに、少々驚いたり。
知的で頭のいい主人公は好きなので、そういう成長
は歓迎ですが、20歳の頃には、かなり枯れた感じに
なってそうですね……。
「エル・カザド」第15話はこれからです。よほど下品
なネタでない限りは、多分大丈夫かもですけど、ど
うでしょうね。あー、内輪ネタで「NOIR」のパロディ
とかやったら引くかも(笑)。


(追記。第15話、見てみました。確かにせっかくのお話
なのにテンション低いですけど(ナレーションでナディ
さんの心情まで説明されたら、萎えますよね)、まあ、
こんなものかなとも思います。ブルーアイズさんが、
既にボケネタをやっているこの作品で、ギチギチの
欝シリアス路線をやるのも、なんか違うでしょうし。
期待していた、生命を賭けたギリギリの瞬間で、他の
誰でもないエリスを選択するナディさんのドラマを見
たかったのも本音ですが。とりあえず、こちらですぐ
切るということはないです。判断は、そちらにお任せ
します)
posted by mikikazu at 10:08 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月14日

「エル・カザド」は第14話まで見ました。


まず先に。
昨日亡くなられました、プロレスリング・ノアの
三沢光晴さんのご冥福を、心からお祈りします。
僕個人は、この4、5年間というもの、プロレスは
もうWWEしかチェックしていなくて、日本のプロ
レス界についてはすっかり疎くなっているのです
けど、それでも、今回の三沢さんのことは、F1で
94年にアイルトン・セナ選手が亡くなった時と同
じくらいの衝撃が日本であるとは、わかります……。


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お休みの2日目ということで、「エル・カザド」(
式サイト
)は、こちらも第14話「メイプルリーフ」ま
で見てみました。
ちょうど折り返し地点を過ぎて、この第14話では、
エリスの過去もきちんと説明されましたが、総論
的にいうと、わかりやすく楽しめるお話をやって
くれていると思います。変に難しくしていないって
いうか。
今後はナディとエリスの絆の物語を軸に見ていけ
ばいいという素地が、前半できちんと構築された
と思います。2人が触れ合うたびに、守るべき温
かさみたいなものを感じ取れます。
だからこそひとつ苦言を呈すなら、単なる仕事を
超えて、エリスを命に代えても守るというナディ
さんの決意は、台詞じゃなくて、行動で見せても
らいたかったところですね。
次話のサブタイトル「逆らう女」が、その辺を指し
ているのかもしれませんが……。
ナレーションも含めて説明過多なのは、語り口の
スタイルなんでしょうけど、好き嫌いが分かれそ
うですね。個人的には、ナレーションは要らない
派ですが。


大枠の話も色々動いているようですけど、主役の
ナディさんが、現状ではそこそこ腕のいい賞金稼
ぎ以上の行動力も情報網も持ち備えていない立
場から、命に代えても守りたいエリスのために、
どれだけ能動的に変わっていくかが、個人的な
期待でしょうか。
申し訳ないですけど、今のナディさんでは、とても
事態を打破出来そうにないし、エリスちゃんをずっ
と守り続けることも無理そうです。
仲間が増える可能性もありますけど、根本的な部
分での、ナディさんの変化を、もっと色々見てみた
いなと思います。
ナディさんも枯れた部分のあるキャラですが、エリ
スの設定にこれ以上の裏がないとするのなら、次
はやはりナディさんの側の物語を深くやって欲しい
わけです。
単なるエリスの保護者・ガーディアンとして以上の
立場に、ナディさんが立てるのなら、「エル・カザド」
も作品として、もうひとつステージが上がると思うん
ですね。
母として、姉として、あるいはパートナーとして――、
色々描きようはあるでしょう。楽しみです。


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とりあえず昨日届いたのが――、

「アオイシロ−花影抄−」第2&3巻
 (片瀬優 ジャイブ)
「異国迷路のクロワーゼ」第1&2巻
 (武田日向 富士見書房)
「あかりをください」
 (紺野キタ ソニー・マガジンズ)
「プアプアLIPS」
 (後藤羽矢子 竹書房)
「ゆゆ式」第1巻
 (三上小又 芳文社)
「かなめも」第1巻
 (石見翔子 芳文社)
「わさびアラモードっ!!」第1〜3巻
 (もみじ真魚 芳文社)
「天然あるみにゅーむ!」第1巻
 (こむそう 芳文社)
「少女美学」
 (CHI-RAN 一迅社)
「絶対浪漫」
 (むっちりむうにい 一迅社)

などになります。今回はジャンル傾向を絞ってみ
ました。
「アオイシロ−花影抄−」や「異国迷路のクロワー
ゼ」についてはりょうさんからのご紹介ですが、そ
れ以外の作品については、サイト「BLND」のみや
きちさんによるレビューも参考にさせていただきま
した。ありがとうございます。

posted by mikikazu at 09:12 | TrackBack(0) | アニメ感想-いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月13日

「アオイシロ」、全ルート終了しました。


というわけでPS2の改訂廉価版でプレイしていた、
ゲーム「アオイシロ」(公式サイト)は、ナミ・ルートと
グランド・ルート、それぞれのトゥルーEDをチェック
して、これで全ルートのトゥルーEDを見たことにな
ります。
以下、ゲーム内容の直接ネタバレあります。


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そうですね、最終的な印象としては、そんなに悪
くはなかったです。もちろんこれは、シナリオの破
綻・不備をそれなりに修正したバージョンをプレイ
した、という前提はあるのですけど。
伝奇アクション作品としてこの「アオイシロ」を見た
時の、ひとつの問題点は、主人公である小山内
梢子さんの立場の弱さです。
周りのキャラ達が、プロである鬼切部守天党配下
の人間とか、元剣道日本一でかつ鬼として蘇った
人とか、800年以上生きている不死の人だとか、
剣の腕はないけどほいほい幽体離脱しちゃう人だ
とか、とにかく超絶したスゴイ人ばかりなので、高
校の部活の部長程度でしかない梢子さんは、比
較すると、残念ですが「普通の人」になってしまう
わけです。
せいぜいが雑魚である魍魎をなんとか倒せるくら
いで、アクション物語の主人公としての見せ場は、
なかなか作るのが難しくなっています。


だから、この最終のグランド・ルートで、彼女に主
役としての見せ場を与えるためには、腕の一本を
犠牲にしなくてはならないという判断には、残酷だ
けど正しい、論理的必然性があると思います。
十代の女の子キャラの腕を、実際に切断させてし
まうという、その作り手の判断には、やはりひとつ
の覚悟を感じますし、そこまでやらないと、まとまら
ないくらいに、物語のシビアさのレベルが上がって
いたのも確かです。
その後<剣>をどうしたかについては、汀さんという
か、その上の人の判断なんでしょうけど、無理やり
取り外すわけにもいかないでしょうから、梢子さん
はずっと鬼切部の監視下に置かれるか、あるいは
有効利用として、それこそ鬼切部へ就職になるかも
しれませんね。


この「アオイシロ」に対する批判の主流として目立つ
のは、やはり前作・姉妹作である「アカイイト」との比
較論になるんですが、僕も最初は確かにそうでした。
「アカイイト」のような、主人公と他のキャラとの濃い
絆の物語を期待すると、そういった面では薄いので、
失望もしてしまうのですけど、主人公の腕を切断して
しまうくらい、伝奇物語としてはシリアスかつスケー
ルが大きくなってしまっているので、個人間のドラマ
が、そんなに簡単に、大枠の物語に影響を与えてし
まうようでは困るという世界観のバランスの問題も、
終わってしまえば理解出来るところです。
「アカイイト」の姉妹作と銘打って売ってしまっている
以上、比較による評価が発生してしまうのは、仕方
のないことですし、そういうスタンスが間違っている
とも思いません。


まあ、比較論を持ち込まなくても、単体の物語として
ツッコミどころが多過ぎる作品なのも確かです。
一番大きいのは、現在の物語の発端となる、剣鬼=
夏夜さんによる<剣>強奪に際して、夏夜さんが理由
となる梢子さんの生死を、実はちゃんと確認していな
かった、ということになるんでしょね。
梢子さんが、先に根方宗次氏によって、夏夜さんが斬
られるのを目撃している以上、夏夜さんは、梢子さん
が殺される場面を目撃はしていないのですから、もし
蘇ったとしても、それなりの理性が残っているのなら、
まず小山内家なりに梢子さんの生死を確かめるのが、
普通の反応でしょう。
本編内でも、敵の馬瓏琉からだけでなく、他ならぬ
梢子さんからも、「それは夏姉さんの落ち度だけど」
と続けて二回も(笑)ツッコミがされていて、なんだか
夏夜さんが気の毒でした。もし鬼として蘇ったのだか
ら、多少の理性消失・記憶の混乱は仕方ないという
物語的エクスキューズがあるのなら、そもそも作品内
でそんな個人攻撃をする必要はないでしょう。せめて
身内の梢子さんは庇わなくちゃ。


僕は結局1週間ほどかけて、途中からはサクサクと
トゥルーEDを確認するだけのプレイモードだったんで
すけど、攻略情報ゼロの立場から、ひとつひとつED
を潰して、何度も何度も梢子さんを死なせてやり直
し続けていったような人なら、最後のグランド・ルー
トの全員集結な展開にも、きっとずっと盛り上がりを
感じたんでしょうね。
そういって集まった仲間たちが壁となり、「あとはお
前にまかせた!」と、梢子さんをラスボスとの対決へ
向かわせるのは、まさに王道の展開で。
「アカイイト」になかった、この全員集合ルートが可
能になったのも、梢子さんと他のキャラとの個人的
絆の物語が薄かったからと考えると、それはそれで
間違った作品作りではなかったと思います。


ともあれ一番の驚きは、グランド・ルートのEDテロッ
プでしょうか。いつの間に若杉グループに就職してた
んですか、りょうさんっていう(笑)。
プレイを終えたまさにその時に、お名前をゲームの中
で拝見出来たのは、とても嬉しかったです。
例によって時間がかかってしまいましたが、色々とア
ドバイスなど、ありがとうございました。
あ、コミック版の「アオイシロ−花影抄」第2&3巻も
今日辺り届く筈なので、この物語の中で、「アカイイト」
メンバーがどんな活躍をするのか、楽しみにしたいです。


posted by mikikazu at 08:53 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月12日

アオイシロ・ドラマCD「青い城の凱旋門」、聴きました。


ありがたくもご提供いただけたので、現在プレイ中
であるゲーム「アオイシロ」(公式サイト)の、Windows
版の特典だった、ドラマCD「青い城の凱旋門」を聴
いてみました。いつも多謝なのです。
このドラマCDは、作中で青城女学院剣道部の副部
長を務めている、桜井綾代さんをフィーチャーしたも
のですね。ゲームでは攻略対象キャラではありませ
んが、その分語られていなかった、主人公の小山内
梢子さんとの出会いなどのエピソードが聴けます。


そうですね、聴き始めてしばらくは、綾代さんのお姫
様ボイスのキラキラ感に慣れるのに、時間がかかり
ました(笑)。
綾代さんは、ゲーム内では、既に親友かつ副部長
という、梢子さんの日常サイドのパートナーとしての
立場を確立している、「アカイイト」でいう奈良陽子
さん的キャラクターですよね。ただ、その大人しい
性格設定が、攻略キャラである相沢保美さんとある
程度かぶるので、損をしている面はあるかもです。
だから保美さんルートを選んだ梢子さんに対する、
彼女の最終的な反応みたいなものも、気にはなるん
ですけど……。あれだけエンディングがあるのなら、
それこそ日常ルートとして、梢子×綾代さんのエン
ドもあってよかったかも、と思います。「アカイイト」
でも、一応桂さんと陽子さんの日常エンドはあった
じゃないですか。全てのエンディングを見たわけで
はないので、ひょっとしたらあるかもしれませんが。


このドラマCD、綾代さんが、梢子さんのところに押
し掛け女房をする、と聴いていたので、色々なシチ
ュエーションを期待していたんですが(笑)、梢子さん
の対応が大人過ぎるものなので、あんまり盛り上が
らなかったかもですね。いえいえ、お泊りに行ったな
ら、一緒にお料理とかお風呂とかは、絶対欠かせ
ないですよねっ!とか、誰も言ってませんけど。
梢子さんのキャラクターが硬過ぎて、他のキャラと
の交流があまり深まらないという、「アオイシロ」が失
敗した原因のひとつを象徴しているとも思います。
人付き合いが不器用なのではなく、単に付き合いに
置いての引き出しみたいなものを、多く備えていな
いというか……。「アカイイト」の主人公羽藤桂さん
が基本弄られキャラなので、それぞれのキャラとの
接し方が色々楽しめたのとは対照的です。
ただ「アオイシロ」は、「アカイイト」よりは伝奇物語
としてのスケールがずっと大きいので、桂さんのよ
うなキャラでは、ちょっと主人公として頼りなさ過ぎ
になってしまう、という判断もわかるので、難しいと
ころですけど。


綾代さんにとっての梢子さんの存在というのは、こ
のドラマCDのおかげで色々わかりましたけど、逆に
梢子さんの方が、綾代さんのことをどう思っている
のかを、また知りたいなあとも思いました。
その辺は、「ナミちゃんと綾代さんに振り回される
梢子さんのお話」に期待です?


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改訂版ゲーム本編の方は、ナミ・ルートの、いよいよ
これから卯良島へ向かう、という辺りまで。
行けばもう日常とはお別れの、色々シビアな展開ば
かりになるでしょうから、決意するのに躊躇もある、と
いった感じです。
このルートでは、初めてナミちゃんが普通に喋るのを
聴けたので、それが新鮮な驚きになっています。
他のルートと同じシチュエーションでも、今度は台詞
入りで味わえるので、「ああ、喋ったらこういう反応に
なるのか」という新たなお楽しみがありますね。


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この週末は、数年ぶりに、出かけたりする予定がな
んにもない連休になっています。
なので、かねてよりの懸案であった、千冊くらいはあ
る自室の蔵書の整理――というか処分を進めたい
なあと。
なんだか積み重なって大変なことになっているし、
もうあの世にまで持っていけるわけではないとわか
ってしまったしで、思い切って片付けたいです。
それが済めば、「アオイシロ」と「エル・カザド」の続き
をまったり進めていきたいですね。
あ、明日の再放送で、「獣の奏者 エリン」が、本放送
での録画を失敗して、以後の視聴を停止していた第
11話にやっと追いつくので、そちらの方も一気に片付
けたいです。

posted by mikikazu at 11:14 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月11日

「最後の制服」(袴田めら)第1&2巻、読みました。


続いて、「最後の制服」第1&2巻(袴田めら 
芳文社)を読みました。
先に正直に告白しておくと、この作品、僕はずっ
とアダルトというか、いわゆる成人向きのマンガ
だとばかり思っていたんですね。
タイトルの雰囲気と……、女の子のスカートの短
さが理由でしょうか? 品性の違いが如実にわか
ります(笑)。
なので結構覚悟して注文したのですが、実際に本
を手に取って背表紙を見てみると、「まんがタイム」
のシリーズだとわかり、だったら成人向けということ
もないだろうと、ホッとしました。
物語的必然性があれば、人間同士の関係性の発
展として、そういう描写に進むことは、別に否定しま
せんけれど。全てが全てファンタジーの寸止めでは、
逆につまらないですし、だからこそ昨日取り上げた
「クローバー」の「bitter girl」みたいな「ちゅー」いっ
ぱいなお話も、良かったと思うわけです。


この「最後の制服」は、絵作りで魅せるような種類
の作品ではありませんけれど、これはこれで素朴
なタッチのキャラ達の物語を楽しみました。
こういうキャラ達にふさわしいレベルの、思春期の
日常の切り取りになっているというか。
第2巻第3話のサブタイトル「ベティの死」を目にし
た時は、「死ということは……ここからシリアス・欝
展開になってしまう……?」とも心配してしまった
んですけど、そんなこともありませんでしたね(笑)。
キャラとしてのお気に入りは……やはり樋渡杏さん
になるんでしょうか。「わたしはあなたのもの」なん
かは、一歩間違えたら怖いお話ですけど。
同じようなシチュエーションは、「ひみつの階段」第1
巻(紺野キタ ポプラ社)収録の「Diary」にもあって、
そちらはタイでしたが、こちらはもっと肌に直接触
れる制服上着ということで、生々しくはありますね。
だからこそ、これくらいの絵柄で良かったんだろう
とも思います。


そうですね、僕も思ったのが、物語としての落とし
どころの難しさですね。
全てを思春期の刹那な感情の、閉じたファンタジー
として描くのも、それはそれでありですが、逆にい
うと、それは現実的結論から逃げているということ
でもあって。同性同士の結婚すら、法的に認められ
ていない日本のような国の場合、その現実的結論
を描こうとする場合においての、物語のリアリティの
レベルは、必然的にぶつかるテーマになってしまう
のでしょうけれど、百合といったジャンルを通して、
そのことをどうこう評論する立場には、今の僕はま
だいません。
僕は今回第1&2巻しか購入しなかったんですけれ
ど、そういった関係性の物語の結論に届くだろう、
第3巻もまだあったんですね。既に絶版ということ
で、現在では新刊で入手は難しいみたいなので、
また別の手段を探して、読んでみたいとは思います。
想いは届いた方がいいに決まっているので、幸せ
にまとまるカップルが出るのなら、それは見届けた
いですし。


posted by mikikazu at 11:02 | TrackBack(0) | マンガ感想-いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月10日

「クローバー」(乙ひより)、読みました。


昨日届いた本の中から、作者さんにとっては二冊
目の単行本になる、「クローバー」(乙ひより
一迅社 作者さん公式サイト)を読んでみました。
先に一言でいうと、ちょうどこういう物語を味わって
みたかった、という「当たり」な感じですね。
先日読んだ、処女単行本「かわいいあなた」と比較
すると、格段にマンガとしての語り口がレベルアップ
していて、とても楽しく読めました。お薦めしてくれた
りょうさんに、あらためて感謝をしたいです。結局ロザ
リオをちゃんと渡す機会もないままなのは、申し訳な
いなのかなんなのかですけど……。
「かわいいあなた」は、評した通りに、百合コミックと
しての入門編というか、スタンダードなお話ばかり
をまずやってみたんだな、という印象があって、作
者の力量やオリジナリティが問われるのは、この二
冊目になるだろうと思っていたんですが、その期待
に、見事応えてくれていると思います。
作家としての成長が如実に感じられて、読んでいて
気持ちがよかったですね。


その、成長という面で指摘出来るのは、たとえば構
図の効果的な多様化が進んでいることでしょうか。
「かわいいあなた」の頃よりは、視点がより複雑か
つ、物語が求めている文体に対して正しく配置され
ていると感じました。
第1話「彼女の隣」2P目の、電車内の端と端にいる
2人のキャラクターを同時に、ひとつのコマに配置し
た構図なんかは、カットを割らない限り、実写作品で
は不可能な表現ですよね。セットを用意してカメラを
うんと引いて撮ってもいいけど、おそらくはとてもリア
リティに欠いた映像になると思います。
他にも、背景の絵の、必要な解像度の選択といった、
「マンガだからこそ出来る」表現の洗練が進んでい
るのは、作者さんが、マンガ家として、順調に成長
している証明でしょうね。


個人的には好きなお話は……、全部好きですけど、
しいて選ぶなら、第2話「bitter girl」でしょうか。
気持ちよさそうで綺麗な「ちゅー」がたくさんあった
というのが、理由として大きいかもですけど(笑)。
寸止めじゃなくて、意思疎通の手段として必要なキ
スという行為を、2人の関係性の進行・変化と合わ
せて、それぞれ行ってくれるのが、なんだかいいな
あって。
ポンポンもいいです。ポンポン、して欲しいなあ。


ところで作品内容とは、全然まったく関係ない話で
すが、この作品の主人公姉妹の苗字は、「橘」なん
ですね。
先日楽しく読んだ、「ストロベリーシェイクSweet」
(林家志弦 一迅社)の主人公も、「橘」樹里亜さん。
お馴染みりょうさんの旧名(?)も、「橘」遼さんという
ことで、「橘」って、そういう系に(←どういう系?)、
人気というか、雰囲気の合う名前なのかなーとか、
ダメダメなことを思ったりもしました(笑)。
あと、ちょうど下書きを始めようと思っていた、こち
らの「マリア様がみてる」ファン小説と、文脈こそ違
え、同じシチュエーションが、この「クローバー」の中
で見つかってしまったので、その祐巳さん×瞳子さ
んなお話が、ボツになってしまったのは、個人的に
残念です。


posted by mikikazu at 11:09 | マンガ感想-いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月09日

「マリア様がみてる」祐巳・祥子編、読了しました。

とりあえずの報告だけですが、ここ数週間ずっと
読んできた、「マリア様がみてる」(今野緒雪 集英社
コバルト文庫)は、祐巳・祥子編のラストとなる、都合
36冊目の「ハロー グッバイ」まで読了しています。
ロサ・キネンシスとなった祐巳さんと、瞳子さんとの、
姉妹としてのお話など、まだまだ読みたいことはたく
さんありますけど、作品としてここで区切るのも、理
解出来る判断です。
あ、合わせて「HEAVENLY BLUE」のりょうさんが
執筆してくれた、ファン小説の「春うらら」も、すっごく
お薦めです。
ちょうど、祐巳さんと瞳子さんのお話を読みたい気分
だったので、とても嬉しかったです。


少女小説として敷居が高いということは特になくて、
普通にジュブナイルとして、読み易かったですね。
逆に、それこそ吉屋信子さん作品のような美文調で
綴られていたら、とてもこの巻数までは読み通せな
かったでしょうから。
合わせて、スピンオフシリーズの「お釈迦様もみてる」
第1巻の「紅か白か」にも目を通しました。
確かに、「お姉さま」でない、祐巳さんの「お姉ちゃん」
ぶりが微笑ましかったですね。僕個人も、「お姉さま」
は要りませんが、「お姉ちゃん」なら欲しいかもですし?
内容については、「マリア様」以上のファンタジーだろ
うとは思います。さすがにリリアンでも、生徒会長が同
性の新入生から、校内でいきなりファースト・キスを奪
ったりはしませんでしたし。
とりあえず、アリスちゃんが幸せに過ごせるような学園
になることを祈ります。


こちらでの、祐巳さんと瞳子さんのお話については……
なにも約束出来ませんけれど、考えてはみますね。


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えっとそれからPS2「アオイシロ」(公式サイト)の改訂
廉価版も、ぼちぼちプレイを進めています。
あまりにも何度も梢子さんを死なせてしまって申し訳
ないので(笑)、さすがに攻略情報を頼っていますけど。
汀・保美・カヤ・コハク、それぞれのルートを終了し、
現在はナミ・ルートの日常パートですね。
このルートは、梢子さんと相手役のナミちゃんとのス
キンシップが多いので、そういう意味では微笑ましくて
好きですね。汀さんとは、キスがあっても友情どまり
なので、あんまり盛り上がらなかったというか。
この改訂版では、綾代さんの描写が増えているとの
ことで、梢子さんへの気遣いとか、その辺でしょうか。
改訂されても、彼女の幽霊話が放置のままのルートと
かあるのは不憫ですけど。
合わせて、マンガ作品「アオイシロ -花影抄-」(片瀬優
ジャイブ)の第1巻にも目を通してみましたが、こちら
は純然たる、多分ナミ・ルートのコミカライゼーション
でしょうか。
前日談になる、「青い城の円舞曲」(江戸屋ぽち 一迅社)
が、百子さんを主役にした、百合色全開の個性的な仕
上がりを許されていたのと比較すると、大人しい出来に
はなっていますね。綾代さん主役の番外編があったの
はよかったですけど。


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今日辺りには、

「クローバー」(乙ひより 一迅社)
「お釈迦様もみてる―学院のおもちゃ」(今野緒雪 
集英社コバルト文庫)
「かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜」全5巻
(画・桂遊生丸 メディアワークス)
「けいおん! 」第1巻(かきふらい 芳文社)
「最後の制服」第1〜2巻(袴田めら 芳文社)

などが届くと思います。
誰のお薦め・レビューを参考に購入しているのか丸わ
かりで、少々恥ずかしいですけど。

posted by mikikazu at 08:03 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月05日

「アオイシロ」、また始めました。


「マリア様がみてる」(今野緒雪 集英社コバルト
文庫)は、さすがにペースを落として、第32作「キ
ラキラまわる」と第33作「マーガレットにリボン」
のみに目を通しました。ラストが近付いて、一気
に終わりたくなかったから、ペースを落としたと
いうこともありますけど。
期待していた、祐巳さんと瞳子さん姉妹でのイチ
ャイチャは……特にないですね。「マーガレットに
リボン」収録のお礼参り話も、短過ぎてデートって
感じじゃないですし。なんかゴミの分別がどうとか、
色気のない話ばかりしてますし。お稲荷さんに、仲
直りが出来たお礼がしたいのは僕も同じですけど、
……あの後、瞳子さんは福沢家にお泊りしたとか、
勝手に想像しときますです。
というか、「キラキラまわる」ラストで、やっと出会
えた妹の瞳子さんに気づかない祐巳さんは、さす
がにお姉さまとしてどうかと(苦笑)。まだまだ新米
姉妹とはいえ、あれは瞳子さんショックだったでし
ょうね。それでも、「もう会えないかと心配になり
ました」と小声で呟く瞳子さんはなんだか健気で、
やっぱり一番好きです。
まあ、祐巳さんと瞳子さんの姉妹としてのお話は、
作者さん言うところの祐巳・祥子編が終了してから
本格的に、という感じでしょうか。
そもそも、祥子さんが卒業したその後も、「マリア
様がみてる」という作品を続けるのかどうか、と
いうこともありますけど?


short_g.gif


そうそう、PS2「アオイシロ」(公式サイト)の廉価版
(5月28日発売)が届いたので、久々にPS2を起動
させました。僕自身は、ゲームの新しいハードを
購入する気はないので、これがプレイする、最後
のゲームになるかもしれません。
この作品、ちょうど1年前の2008年5月に、最初の
PS2版が発売されて、それも購入したんですけど、
プレイが終わる前に、エンディングを加筆し、シナリ
オの破綻などを修正したWindows版が、半年後の
11月に発売されると発表されてしまったので、途中
で止めてしまっていたんですね。
とはいえ、プレイ時間がとても長くなる(エンディング
は56種類)ノベル形式のゲームを、PCの前で長時
間椅子に座ってプレイするのは、肉体的に辛くて、
そうこうしているうちに、Windows版をさらに移植
したPS2廉価版が発売になったので、こちらに乗り
換えることにしたのです。PS2なら、もっと楽な姿勢
でプレイ出来ますものね。
旧PS2版のソフトは、もう手元にないんですけど(エリ
カ・フリードマンさんに贈りました)、グラフィックもいく
ぶん綺麗になったような気がするかもです?
あと、リバーシブルの新ジャケットは、描き下ろしで
綾代さんとナミちゃんの可愛いツーショットでした。
途中で「保美のことは任せるわ」と梢子さんが退場
し、代わりに百子さんが「うりゃー」と大活躍する、百
子×保美エンドとか、新規に追加されてないもので
しょうか……。
ともあれ、こちらもボチボチ進めていきたいです。
今度は、最後まで物語を見届けられるといいですね。
りょうさんとこの感想や寸劇も、ちゃんと読まなくちゃ
いけないわけですし。

posted by mikikazu at 10:07 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月04日

「マリア様がみてる」は、第31作の途中まで読みました。


というわけで、どかっと届いた原作小説版「マリ
ア様がみてる」(今野緒雪 集英社コバルト文庫)
を読み耽っていたりします。
現在は、第31作「薔薇の花かんむり」の途中、
祐巳さんと、演劇部部長・高城典さんとの対決の
辺りですね。
おかげで昨日は、ほとんど徹夜になっちゃいまし
たが(笑)。馬鹿でしょうか。←はい


ここまで読んで一番思ったのは――、やはり、
リアルタイムで読んでなくてよかった、ということ
だったりします。
リアルタイム読者さんには怒られそうですが、約
10巻にわたって続いた、祐巳さんの妹問題編は、
各巻の引きもすごくて、続きを待つのは、それぞ
れ大変だったろうと思うんですね。
特に第29巻「あなたを探しに」では、ラストでも祐
巳さんから瞳子さんへのロザリオ授受に至らず、
どうするんですかと気を揉んでいたのに、次の巻
「フレーム オブ マインド」は、「時間が戻ってるし
ー!」な、本筋ではない短編集で、結局次の日の
ことがわかる第31巻「薔薇の花かんむり」まで、
2007年3月から10月までの、約半年間を待たね
ばならなかった、その時のリアルタイム読者さん
はご苦労様だったでしょうから。
「フレーム オブ マインド」に収録された短編も、そ
れぞれ素敵な内容で好きですけれど、タイミング的
には、まあイヤガラセみたいになったかなと(笑)。
ちなみに一番好きなのは、「温室の妖精」です。
スールとか関係なしに、リリアンの中で成立してい
るひとつの世界を感じられたので……。


そうですね、これだけの時間と苦労を費やしたの
ですから、晴れて姉妹となった祐巳さんと瞳子さん
の、姉妹としての温かな交流のお話を、しばらくは
読んでいたいというのが、今の正直な気持ちですね。
乃梨子さんの涙(「薔薇のはなかんむり」P58〜59)
は、そのまま僕自身の気持ちとしても、読めました。
これくらい思いっきり嬉しい涙を流してみたいなと、
素直に思いました。
もう波乱なんて要りませんから、それこそ由乃さん
の言葉を借りれば(「あなたを探しに」P31)、「イチャ
イチャとかイチャイチャとかイチャイチャとかイチャ
イチャとかしなさいよ、このっ」という感じです(笑)。
ネタキャラとして面白いのは、確かに祥子さんなん
ですけど(←蹴り殺されそうなこと言ってるなあ)、
その複雑さと面倒さゆえに、人間として面白みのあ
るキャラは、瞳子さんになるんですね。だから、これ
だけの時間が費やされたのだとも思います。
一般的な人気はなさそうですけど(すみませんっ)、
僕的には、これまでのツンツン振りも嫌いではなか
ったし、お姉さまとしての祐巳さんを手に入れて、
今後さらにどう変化していくのかが、一番楽しみな
女の子です。
基本的に真面目ですから、急にデレキャラに変わる
わけでもなさそうですけど、まずは色々祐巳さんに
甘えさせてあげたいです。


好き嫌いではなく、その立場になってみたい作中キ
ャラというと、写真部の武嶋蔦子さんですか。
だってリリアン女学園の生徒さん達を撮り放題です
し――と言ってしまうと、不純過ぎに聞こえちゃいま
すね(笑)。
山百合会のスター達のような強烈な個性は持ち合わ
せていませんし、それゆえの様々なドラマも、当人と
して経験するのは大変ですし、蔦子さんくらいの立場
から状況を見つめて、写真という「かたち」を残して
いくのは、なかなかに楽しくて素敵な学園生活じゃな
いかな、と思うわけです。


あと、これは作品評価的な話では全然ありません
けど、以前書いていた「Yes!プリキュア5」シリーズ
の二次創作小説と重なる、台詞・状況・モチーフなん
かがたくさん見つかるのには焦りました。
別に影響を受けていたわけではありませんが、「マ
リア様がみてる」を知っていて、うちの「プリキュア5」
SSを読んだ人なら、「あ、『マリみて』からの影響・引
用ですね」と感じられた部分も、たくさんあったんだろ
うと、今さらながらに想像もします。
逆に言うと、「マリア様がみてる」を読んでしまった以
上は、もう女の子同士の関係をテーマにした、二次小
説は、僕には書けないということですね。「マリア様
がみてる」の亜流にしかならないと自分で思ってしま
うのなら、書く意味はないわけですし、その、格好悪
いですものね。
残念ですけれど、その程度が、僕の引き出しの限界
ということでしょう。


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★コメントありがとうございました♪
「お釈迦様もみてる」は、「ボーイズラブだったらどう
しよう……」と躊躇していたんですが(笑)、そちらの本
棚にあるのなら、ということで、こちらでも注文してお
きました。まあ、祐麒君が色々苦労するお話みたいで
すけど。
そちらでの感想・ファン小説も楽しみにしていますね。
「羣青」についても、僕もちゃんと最初から読むのは、
単行本になってから、ということになります。


posted by mikikazu at 11:32 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月02日

TM NETWORK「Major Turn-Round」、聴きました。


小室哲哉さん、宇都宮隆さん、木根尚登さんの
ユニットであるTM NETWORK(公式サイト)に
ついては、1994年の活動休止までのアルバム、
つまり1st「RAINBOW RAINBOW」(84年)から、
8th「EXPO」(91年)までを、ライブ盤やリミックス
盤を含めて、ずっと聴き込んでいたんですけど、
そろそろいいかもということで、1999年からの活
動再開後、最初のアルバムになる、9th「Major
Turn-Round」(2000年)を聴いてみました。
とはいえ勿論僕が手に入れたのは、2003年に
なってから発売された、蔵出し音源集付きの、
2枚組「キヲクトキロク〜Major Turn-Round」の
方のバージョンになります。
ちなみに次は、「NETWORK -Easy Listening-」
でいいんですよね?


この、活動再開後の音源になかなか手を出さな
かったのは、かざみさんに怒られそうですがぶ
っちゃけで言うと、再開後の曲・アルバムについ
ては、話題をメディアで全然目にしたことがなか
ったし、曲自体も耳にしたことがなかったので、
ヒットもせず、パッとしない活動を細々続けている
だけなのかもと、勝手に想像してたんですね、
すみませんすみません。
でも、実際に聴いてみるとこの「Major Turn-Round」
も、クオリティの高い、とてもいいアルバムだと思
いました。
アーティストとして、5年の経験をそれぞれ経た、
洗練が進んだ音にちゃんとなっているというか。
「EXPO」の次に来るのが、わかるというか。
こういう内容なら、いわゆる小室ブームの後でも、
「TMが小室ミュージック化した」みたいな評価も、
発表当時そんなになかったのでは、とも思うんで
すけど。


Aサイドのプログレは、プログレだけど難解でも敷
居が高いわけでもなくて、いい意味で世界の狭い
小室みつ子さんの歌詞もあって、TM節でプログレ
をやってる楽しさが満喫出来ると思います。
誰でも洋楽ロック入門期には、70年代プログレ・
バンドの、キング・クリムゾンとか、イエスとか、
ピンク・フロイドとか、EL&Pなんかの代表アルバム
を、とりあえずは聴いてみると思うんですけど、
わかるわからないは別にして、そういう音像の経験
があれば、このTM版プログレッシブ・サウンドの世
界も、わかりやすく受けとめられるでしょうし、TM
というバンドの音楽的引き出しのひとつとして、
楽しめると思います。
Bサイドの、木根さんがメインに担当した曲群は、
素直に素敵な「歌」が聴けるという感じですね。
甘さと繊細さが加わった、宇都宮さんのボーカル
に完璧にマッチしていると思います。生歌で聴け
たら感動するでしょうね。


あと、蔵出し音源の中での注目は、やはり「GET
WILD」の、「DECADE RUN(’99 Version)」
「Live from 2001 RENDEZVOUS IN SPACE」
という、2つのバージョンですね。
99年と2001年だと、こういう感じになるのかって。
2004年のライブ・バージョンでは、もっとトランスが
入っていたような。
現存する、全てのバージョンの「GET WILD」が聴
けるようなアルバムが欲しいなあとは思います。
何十曲入りになるのかはわかりませんが(笑)。


short_g.gif


★お言葉ありがとうございました♪
エリスちゃんが妹ならとっても嬉しいですけど、
もれなく怖いお姉さんも約1名ついてきそうで
すね(笑)。
「マリア様がみてる」は、もう勢いで、最新刊の
第35作「ハローグッバイ」まで注文しちゃいまし
たから、明日辺りどかっと残りが届くと思います。
あと14冊、丁寧に大事に読んでいきますね。
ジュブナイル小説としての文章は平易ですから、
読むこと自体に辛さはまったくありませんけど、
逆に読み飛ばして雰囲気を上手く味わえなくなっ
てしまうことの方に、気をつけたいです。
「かわいいあなた」が入門編、「ストロベリーシェイ
ク」が応用編なら、「モーニング2」連載中の「羣青」
(中村珍)なんかは、もう達人編かもですね。
エリカ・フリードマンさんにお薦めされてるんです
けど、僕的にはなかなか怖そうな物語で(笑)。

posted by mikikazu at 12:20 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月01日

「マリア様がみてる」は、第20作まで読みました。

とりあえず小文字更新なわけですが、引き続き
原作小説版「マリア様がみてる」(今野緒雪 
集英社コバルト文庫)は、第20作「イン ライブラ
リー」まで読みました。
第19作「特別でないただの一日」の後書きで、
作者の今野さんが、ここまで1年間の物語を、
6年かけて執筆した感慨を述べておられました
が、それを数日で読んでしまうのは、少々申し
訳ないかもです。
今頃ですが、りょうさんの感想・感想寸劇を合
わせて読めるのも、嬉しい余話みたいになって
います。勝手な誕生日プレゼントにしておきます。
なるほど、イタリア旅行の間にも、実は祐巳さん
と由乃さんの間に、そんなことがあったんだって。
まあ、10〜6年も前に書いた文章を今頃読まれ
て(以下略)。


この巻については番外編第二集ということで、
次巻は、タイトルから察するに、いよいよ祐巳
さんと由乃さんの妹探しという、本筋開始にな
るんでしょうね。
まずは、江利子さんとの約束というタイムリミット
がある、由乃さんの方から、だとは思います。
というか、オーディションなんて、多分前代未聞
な無茶っぽいことをしそうなのは、由乃さんしか
ないですね?
そっちの展開はまだわかりませんけど、祐巳さん
の方の妹は、学園祭での流れからすれば、より主
体的な関わりがあった、瞳子さんが妥当でしょうか。
それぞれの性格を考えると、先は長そうというか、
だからこそ、それぞれの心の変化も、しっかりと
丁寧に描いていってくれそうです。そういう意味
では、祐巳さんの鈍さと瞳子さんの頑固さに感謝、
かもですね。
そう勝手に期待すると、今の瞳子さんのツンツン
ぶりも、微笑ましくて可愛すぎるっていうか。
もしこれで2人がまとまるのなら、勢い重視とい
う感もあった、祐巳さんと祥子さんの時以上に、
それまでの時間が長く長いだけに、物語的には、
ウルウルしそうですね。楽しみです。


あと超個人的には、祥子さんが庶民宅である(笑)、
祐巳さんの家にお泊りするお話も読みたいんです
けど、……ダメです?
posted by mikikazu at 09:54 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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