2009年02月07日

2008年度北米市場での売れ筋マンガ・ランキング


いよいよニューヨーク・コミコン(2月6〜8日公式サイ
)が始まりましたね。
各企業のパネルで、どんな発表がされるかも楽しみ
ですが、大枠からの北米マンガ市場規模についての
報告も、イベントに先んじてICv2から出されています。

アニメ!アニメ! 2009年2月6日付け記事
「北米 日本マンガ売上高 2008年マイナス
 成長に 前年比17%減」


Anime News Network 2009年2月5日付け記事
"New York Comic Con
ICv2 Graphic Novel White Paper"


この、前年比17%減という数字における、それぞれ
の売り場でのさらに細かいランキング・データを、
今日は掲載しておきます。


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まずは、一般書店におけるグラフィック・ノベルの
2008年度売上げランキングTOP20(ICv2 2009年
1月25日付け記事
より)。


1.「WATCHMEN」
2.「NARUTO」第28巻
3.「NARUTO」第29巻
4.「NARUTO」第30巻
5.「BATMAN: THE KILLING JOKE SPEC. ED.」
6.「NARUTO」第27巻
7.「NARUTO」第31巻
8.「NARUTO」第26巻
9.「DEATH NOTE」第1巻
10.「フルーツバスケット」第19巻
11.「フルーツバスケット」第20巻
12.「DEATH NOTE」第2巻
13.「BATMAN: THE DARK KNIGHT RETURN」
14.「ヴァンパイア騎士」第4巻
15.「NARUTO」第1巻
16.「NARUTO」第32巻
17.「Bleach」第22巻
18.「NARUTO」第25巻
19.「DEATH NOTE」第13巻
20.「ヴァンパイア騎士」第1巻



続いてが、北米のコミック専門店における、2008年度
マンガの売上げ冊数TOP20(Diamond Comic
Distributors 2009年2月2日付け記事
より20位
まで抜粋)。


1.「NARUTO」第28巻
2.「DEATH NOTE」第1巻
3.「NARUTO」第29巻
4.「NARUTO」第30巻
5.「NARUTO」第31巻
6.「フルーツバスケット」第19巻
7.「DEATH NOTE」第2巻
8.「フルーツバスケット」第20巻
9.「EMPOWERED」第3巻
10.「Bleach」第22巻
11.「NARUTO」第32巻
12.「DEATH NOTE」第3巻
13.「Bleach」第23巻
14.「キングダムハーツII」第2巻
15.「NARUTO」第33巻
16.「ベルセルク」第21巻
17.「フルーツバスケット」第21巻
18.「ベルセルク」第22巻
19.「EMPOWERED」第4巻
20.「NARUTO」第27巻



この2つのメイン市場を合わせ、さらにそれ以外の、
図書館などへの売上げも総合し、作品ごとの2008年
度売れ筋マンガ・ランキングTOP25としてICv2が発表
したのが(ICv2 2009年2月6日付け記事)、


1.「NARUTO」(VIZ Media)
2.「DEATH NOTE」(VIZ Media)
3.「フルーツバスケット」(TOKYOPOP)
4.「Bleach」(VIZ Media)
5.「ヴァンパイア騎士」(VIZ Media)
6.「鋼の錬金術師」(VIZ Media)
7.「かりん」(TOKYOPOP)
8.「Black Cat」(VIZ Media)
9.「ONE PIECE」(VIZ Media)
10.「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」(Del Rey)
11.「絶対彼氏。」(VIZ Media)
12.「LOVELESS」(TOKYOPOP)
13.「桜蘭高校ホスト部」(VIZ Media)
14.「魔法先生ネギま!」(Del Rey)
15.「D.Gray-man」(VIZ Media)
16.「紳士同盟†」(VIZ Media)
17.「キングダムハーツ」(TOKYOPOP)
18.「ロザリオとバンパイア」
19.「キッチンのお姫さま」(Del Rey)
20.「+ANIMA(プラス・アニマ)」(TOKYOPOP)
21. 「.hack」シリーズ(TOKYOPOP)
22.「アラクレ」(VIZ Media)
23.「高校デビュー」(VIZ Media)
24.「シャーマンキング」(VIZ Media)
25.「トリニティ・ブラッド」(TOKYOPOP)



になります。
意外な作品が入っていたり、入っていなかったり
という感じはありますね。
意外に、と言っては失礼かもしれませんが頑張って
いるのが「シャーマンキング」で、北米ではそのまま
完全版の出版に移行するのかもしれませんが、日本
でも連載が開始された「機巧童子ULTIMO」は、向こ
うのSHONEN JUMPにも掲載される筈なので、武井
宏之さんへの注目は高まるだろうと想像します。
あと、売れ筋ランキングではまだ6位に踏ん張ってい
ますが、昨年度はかつてのトップセラーから落ちてし
まった感があるのが、「鋼の錬金術師」でしょうか。
これはあくまで北米だけでの話で、ヨーロッパでは
引き続き高い人気を誇っているんですけど。
原作のクオリティは落ちるどころか、最終局面に向け
て冴え渡っていると思うので、春からの新作アニメの
展開にもよりますが、再浮上も期待したいですね。


参考・ 英語で!アニメ・マンガ 2009年1月31日付け
記事
「2008年北米マンガ売上状況と市場の問題点」

posted by mikikazu at 14:12 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月06日

クランチロールによる合法配信開始によって、「NARUTO-疾風伝」などの違法配信は抑制されたか


アニメ!アニメさんの2月5日付け記事、

「TV東京 海外向けアニメ配信有料会員1万人突破
 3年後4万人目指す」


では、テレビ東京とアメリカのアニメ動画配信サイト
Crunchyrollによって1月8日から始められた、海外
向けアニメ合法配信の、初期結果の詳細が伝えら
れていますね。
そこでなんですが、今回の事業の目的のひとつとさ
れている、違法配信の抑制については、どれだけ効
果があったんでしょうか。
いわゆるファンサブ容認論のひとつに、「日本で放送
されたエピソードを待たずにすぐ見たいから」という
ものがあったわけですけど、そういう状況を合法的に
用意された作品については、みな合法視聴に移行して
くれたんでしょうか。


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あくまでサービス開始から約1ヶ月が過ぎた、現時点
での状況ということですけれど、Crunchyrollによる
合法配信が始まって以降も、「NARUTO-疾風伝」「銀魂」
「スキップ・ビート!」「しゅごキャラ」「続 夏目友人帳」
「ネットゴーストPIPOPA」の6作品については、違法
動画とその配信は続いています。
ただし、その状況が大きく異なるのは、これまでの違
法動画の中身が、字幕のないRAW、あるいはアマチ
ュアによる字幕をつけたファンサブだったのに対して、
合法配信が始まって以降は、本来なら有料でないと見
られない、Crunchyrollによる合法配信エピソードその
ものに代わっていることですね。
Crunchyrollの有料会員は、日本での放送1時間後に、
英語字幕のついたエピソードを視聴出来るというのが
売りなわけですが、お金を払うまでもなく、配信の直後
に、その中身が流出しているわけです。
昨夜日本で放送されたばかりの、つまりCrunchyroll
版はまだ有料会員でないと見られない筈の、「NARUTO-
疾風伝」第95話も、もうあちこちで流れています。


一応合法を謳っている大手の動画投稿サイトなどだと、
すぐに削除されると思うんですが、最初から違法配信
を目的に運営されているサイトでは、これまでのファン
サブから、そのCrunchyroll版エピソードの配信に移
行したようですね。
ファンサブよりも早く、しかもオフィシャルの字幕まで
つけてくれているのだから、そういうサイトにとっては
ありがたい話です。皮肉ですが。
また、ファンサブ・グループからの配布とされているフ
ァイルを開いてみても、画面にグループ名を掲げている
ものの、字幕はCrunchyroll版というものも確認出来ま
した。それはもはや、「ファン」サブではないですけど。


つまり今回のCrunchyrollからの配信は、違法配信
サイトあるいはファンサブ・グループに、格好の素材を
提供してしまっている、という面もあるわけです。
もちろん、違法配信されているからといって、全ての
人がそちらを見ているとは限りません。
ただ、どれだけの視聴・ダウンロード数にまで広がっ
ているのか、合法視聴に対して多いのか少ないのか
については、確認のしようがありませんし、サービス開
始から1ヵ月も経ったのに、Crunchyroll側が気づい
ていないのか、それとも放置しているのか、対処はし
ているけど追いつかないのかも、ちょっとわかりません。
フォーラムやコメント欄では、確かに話題になっていま
したけど……。


ともあれ今回の状況は、海外のファンのモラルを試す、
大きな機会になるだろうと思います。
Crunchyrollの会員となった人は、とりあえずどんなサ
ービスになるのか試してみようと思っていたのでしょう
けれど、サービスの開始直後から、こうして広まってし
まう違法動画の状況を知って、それでもお金を払って会
員でい続けるのか、これまでファンサブを無料で視聴し
続けてきたように、違法でも無料の動画を選ぶのか。
今後の会員数の増減で、その辺のことがわかっていく
でしょう。


posted by mikikazu at 10:17 | TrackBack(0) | ファンサブ/スキャンレーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月05日

北米オンラインストアでの、マンガ売り上げランキング(2009年2月初旬編)


北米現地のアニメ・マンガファンからの生の声を聞き
たくて、久々にDAS――Delaware Anime Society
の代表であるMattieさんと連絡を取ってみたんですけ
ど、生活レベルでの景気後退の影響は、やはり大きい
ようですね。
既に伝わっている、アニメ・マンガ販売会社のリストラ
もそうですけど、DASのイベントやミーティングに集ま
れる人の数も、最近は減ってきているとか。
以前調べた、2008年のアニメコンベンション参加者
の数は増加傾向にありましたが、データの少なかった
9月の金融危機以降は、色々な面での支出を手控え
なくてはならない状況が続いているみたいです。


合わせて、テレビ局でのアニメ作品の放送がどんどん
と減ってきていることで、かつてMattieさん達が、
Cartoon Networkで普通の時間に放送されていた
「Robotech」や「セーラームーン」「天地無用!」
「るろうに剣心」といった作品で、アニメを知り、ファ
ンになっていったような機会が、今の若い世代から
失われつつあることを憂慮されてもいました。
確かにオンライン配信なども整備されつつありますけ
ど、それがテレビ放送と同じように、新しいファンを
生み出していくかどうかはわかりませんよね……。


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では本題です。
昨日のアニメに引き続き恒例の、北米(アメリカ・カ
ナダ)オンラインストアにおける、マンガ作品の売り
上げランキング2009年2月初旬編です。
先月の1月期全体でのセールスは、ホリデイ・シーズ
ンのすぐ後ということ以外の理由でも、落ち込んでい
るだろうと想像出来ます。
というのも今月からはまた、

2月3日――第34・35・36・37巻
3月3日――第38・39・40・41巻
4月7日――第42・43・44巻

というスケジュールで、VIZ Mediaによる「NARUTO」
の連続リリース攻勢が始まるからですね。
「NARUTO」をずっと買っているような人は、さすがに
しばらくは、他の作品の購入数を減らさざるを得ない
でしょう。特に、上述したような、支出に厳しくなる時期
なわけですし。
他の出版社的には苦しいところでしょうけれど、違う考
え方をすれば、「NARUTO」だけでよかった、とも言え
ますよね。
これでもし日本のように、「NARUTO」を上回る勢いで
「ONE PIECE」が売れていて、同じような連続リリース
を交互に仕掛けられたら、ホントに困ったでしょうから。
いまジャンプ系の作品で一番勢いのある新作は「ロザ
リオとバンパイア」なんですが、

(参考・VIZ Mediaからのニューズレター1月号掲載の
TOP5マンガ・ランキングは、
1.「NARUTO」第33巻
2.「NARUTO」第32巻
3.「Bleach」第25巻
4.「NARUTO」第31巻
5.「ロザリオとバンパイア」第4巻)

それほどストックがあるわけじゃないですし。
いよいよ明日から始まるニューヨーク・コミコン(公式
サイト
)では、参加しているVIZ Mediaからも、なんら
かの新作ライセンスの発表があるだろうと目されてい
ますが、さて何になるでしょう。
少なくとも「バクマン。」は鉄板だと思いますけど。
ヨーロッパでは既に出版されていて売れ筋になってい
る「To LOVEる」もありそう?


ともあれ以下、各ストアのトップセラー・リストです。
「NARUTO」の制覇がどれだけ始まっているでしょうか。


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アメリカ

大手一般書店チェーン

・Borders

1.「NARUTO」第34巻
2.「NARUTO」第35巻
3.「NARUTO」第36巻
4.「NARUTO」第37巻
5.「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」第20巻
6.「ロザリオとバンパイア」第5巻
7.「NARUTO」第33巻
8.「Maximum Ride」第1巻(James Patterson,Narae Lee)
9.「D.Gray-man」第12巻
10.「FAIRY TAIL」第5巻


・Barnes & Noble

1.「NARUTO」第35巻
2.「NARUTO」第34巻
3.「NARUTO」第37巻
4.「NARUTO」第36巻
5.「NARUTO」第33巻
6.「フルーツバスケット」第21巻
7.「NARUTO」第32巻
8.「NARUTO」第31巻
9.「ヴァンパイア騎士」第5巻
10.「Warriors:The Lost Warrior」


・Books-A-Million

1.「NARUTO」第33巻
2.「NARUTO」第31巻
3.「NARUTO」第32巻
4.「NARUTO」第30巻
5.「NARUTO」第29巻
6.「NARUTO」第28巻
7.「DEATH NOTE」第1巻
8.「ヴァンパイア騎士」第5巻
9.「ロザリオとバンパイア」第3巻
10.「ロザリオとバンパイア」第2巻


オンラインストア

・アメリカAmazon

1.「NARUTO」第35巻
2.「NARUTO」第34巻
3.「NARUTO」第36巻
4.「NARUTO」第37巻
5.「ベルセルク」第27巻
6.「Escape from the Forest (Warriors: Tigerstar
  and Sasha, No. 2)」
7.「Scott Pilgrim」第3巻(Bryan Lee O'Malley)
8.「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」第20巻
9.「Maximum Ride」第1巻(James Patterson,Narae Lee)
10.「Dark Hunger」


アニメ・マンガ専門店

・AnimeNation

1.「メガミマガジン」2008年12月号
2.「Bleach― OFFICIAL CHARACTER BOOK SOULs」
3.「ベルセルク」第27巻
4.「キングダムハーツ チェインオブメモリーズ」
  BOXセット
5.「ひだまりスケッチ」第2巻


・Right Stuf

1.「ロザリオとバンパイア」第5巻
2.「万能文化猫娘」
3.「NARUTO」第36巻
4.「NARUTO」第35巻
5.「ロザリオとバンパイア」第4巻
6.「NARUTO」第37巻
7.「魔法先生ネギま!」第21巻
8.「NARUTO」第34巻
9.「ロザリオとバンパイア」第6巻
10.「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」第20巻


・Anime Castle

1.「ロザリオとバンパイア」第5巻
2.「ベルセルク」第27巻
3.「月のしっぽ」第15巻
4.「ゼルダの伝説 時のオカリナ」第3巻
5.「FAIRY TAIl」第5巻


コミック専門店

・Midtown Comics
(ニューヨーク州ニューヨーク市)

1.「一騎当千」第14巻
2.「GANTZ」第3巻
3.「NARUTO」第35巻
4.「NARUTO」第37巻
5.「半蔵の門」第14巻
6.「NARUTO」第36巻
7.「NARUTO」第34巻
8.「低俗霊デイドリーム」第3巻
9.「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」
10.「ベルセルク」第27巻


All About Books & Comics
(アリゾナ州フェニックス)
2009年1月19〜25日の週間ランキング

1.「ONE PIECE」第19巻
2.「NARUTO」第33巻
3.「子連れ狼」
4.「Bleach」第25巻
5.「黒鷺死体宅配便」第8巻
6.「ベルセルク」第26巻
7.「オールド・ボーイ」
8.「ソウルイーター」
9.「クライングフリーマン」
10.「ルーキー」


Tate’s Comics
(フロリダ州ローダーデール)
2009年1月5〜11日の週間ランキング

1.「NARUTO」第33巻
2.「Bleach」第25巻
3.「NARUTO」第32巻
4.「フルーツバスケット」第23巻
5.「ベルセルク」第26巻
6.「桜蘭高校ホスト部」第11巻
7.「ヴァンパイア騎士」第5巻
8.「ロザリオとバンパイア」第4巻
9.「NARUTO」第31巻
10.「GANTZ」第2巻


カナダ

・Bookmanager
(コミック&グラフィックノベル・ランキング)
――カナダ国内の、大手チェーンに属していない
独立書店向けの書籍データ・サイトで、調査対象
はコミック専門店や、大手チェーンを除く、400店
ほど。

1.「WATCHMAN」
2.「NARUTO」第34巻
3.「NARUTO」第35巻
4.「NARUTO」第33巻
5.「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」第20巻
6.「Marvel Chronicle」
7.「フルーツバスケット」第21巻
8.「Maximum Ride」第1巻(James Patterson,Narae Lee)
9.「DEATH NOTE」第1巻
10.「Bleach」第25巻


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という結果です。
あは、ここまで圧倒的だと、もう笑うしかないくらいに、
予想通りですが「NARUTO」新刊勢の勢いが凄まじい
ですね。合わせて旧巻も売れていますし、再来月の
頃には、ランキング全てが「NARUTO」になってしまう
可能性も高そうです?
売上げ冊数的には離されているかもしれませんが、
新刊でそれを追うのが、

「ロザリオとバンパイア」第5巻
「ベルセルク」第27巻
「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」第20巻
「Maximum Ride」第1巻(James Patterson,Narae Lee)

になるでしょう。
ヨーロッパでは大人気の「FAIRY TAIL」は、比較す
ると北米では、それほどでもない感じです。
「ロザリオとバンパイア」って、日本での売上げ冊数
はよくわかりませんが、人気のランキングということ
なら、アメリカでのそれは、地位的に日本のそれをは
るかに凌ぎますよね。いずれは、アメリカ独自での商
品展開も有り得るかもしれません。

posted by mikikazu at 08:54 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月04日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(2009年1月下旬編)


では北米に戻ります。
恒例ですが、北米各オンラインストアにおける、
アニメDVDの売り上げ・予約ランキング2009年1
月下旬編ですね。
オンラインストアといえば、その代表格であるアマ
ゾンの、ホリデイ・シーズンを含む昨年度の業績は
好調だったようです。

Publishers Weekly 1月29日付け記事
"Amazon Has Big Year, Though Media
Growth Slowed"


アニメ!アニメ! 1月31日付け記事
「米国でネット販売、ネットレンタル好調
 アマゾン、Netflix増収増益」


欲しい物を買う人はいるのだけれども、出かけるガ
ソリン代などは少しでも節約したい、ということなん
でしょうか。
今日紹介するような、アニメDVDのオンラインストア
での売上げも、そういう流れで上向きだといいんです
けど。
まだ、全体的な市場の結果について情報は持ち合
わせてませんが、そういうぶっちゃけな内輪の話を
してくれそうなのは、ブログがあるThe Anime Corner
くらいですか?
Right Stufもポッドキャストがありますけど、あまり
突っ込んだ、特に後ろ向きな話はしてくれませんし。
まあ突然、ポッドキャストが始まってもしばらくは皆
さんの溜め息ばかりで、ぼそりと、「……実はうち、
けっこうヤバイんだよね……」「なあ、この『××××
The Animation』の在庫どうする?」「知らないよ! 
ライセンスしようって言ったのはお前じゃないか!」
「原作は名作だったんだよ!」みたいな話を始められ
ても、それはそれで困っちゃいますが(笑)。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
1月26〜2月1日(予約含む売り上げランキング)

1.「Darker Than Black」第2巻
2.「ONE PIECE Season 1 Part 3」(第27〜39話)
3.「009-1 Complete Collection」
4.「ツバサ・クロニクル」第11巻
5.「ツバサ・クロニクル」第12巻


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「CLANNAD Collection 1」(第1〜12話)
2.「魔法少女リリカルなのはA's Box Set」
3.「怪物王女 Collection 1」
4.「フルメタル・パニック! Heavy Metal Collection」
5.「彩雲国物語」第3巻
6.「桜蘭高校ホスト部 Complete Collection Part 2」
  (第14〜26話)
7.「幽遊白書 Season 4 Box Set」
8.「ARIA The Natural Collection Part 2」(第14〜26話)
9.「こはるびより Complete Collection」
10.「ドラゴンボールZ Season 8 Uncut DVD Set」


The Anime Corner Store
・予約ランキング

1.「魔法少女リリカルなのはA's Box Set」
2.「天保異聞 妖奇士 Part #1 Bundle」(第1〜10話)
3.「イノセンス」(ブルーレイ)
4.「牙 Season 1 Collection Boxed Set」(第1〜26話)
5.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.12」
6.「ラブひな Complete Collection」


Anime Castle
(予約含む)

1.「コードギアス 反逆のルルーシュ Part #3」
2.「DEATH NOTE」第9巻
3.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.12」
4.「桜蘭高校ホスト部 Complete Collection Part 2」
5.「DEATH NOTE the Last name」(実写)


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一般DVDストアのANIMEコーナー


DVD Planet

最近2週間での、DVD売り上げ全体でのTOP25に、

3位 「魔法少女リリカルなのはA's Box Set」

がランクイン。


DVD Empire
(予約含む)

1.「アフロサムライ: Resurrection」限定版
2.「幽遊白書 Season 4 Box Set」
3.「Blood+」第4巻
4.「星方武侠アウトロースター Complete Collection」
5.「機動武闘伝Gガンダム Collection 1」
6.「ルパン3世 カリオストロの城」特別版
7.「ドラゴンボールZ Season 4 Uncut DVD Set」
8.「エウレカセブン」第9巻
9.「イノセンス」
10.「キノの旅 Complete Collection」


Video Universe
(日本アニメのみ)

1.「Bleach」第14巻
2.「ドラゴンボールZ Season 7 Uncut DVD Set」
3.「幽遊白書 Season 4 Box Set」
4.「ONE PIECE Season 1 Part 3」(第27〜39話)
5.「魔法少女リリカルなのはA's Box Set」
6.「月姫 Complete Collection」
7.「ドラゴンボールZ Season 5 Uncut DVD Set」
8.「プラネテス Complete Collection」
9.「女子競泳反乱軍」(実写)
10.「Speed Racer - Collector's Edition」


Wal-mart
(日本アニメのみ)

1.「ドラゴンボールZ Season 8 Uncut DVD Set」
2.「Bleach Season 2 Uncut Box Set」
3.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
4.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.9」
5.「ドラゴンボールZ Season 2 Uncut DVD Set」
6.「ドラゴンボールGT: Season 2 And Movie」
7.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.6」
8.「Robotech Protoculture Collection」
9.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.10」
10.「ドラゴンボールZ Season 5 Uncut DVD Set」


Buy.com

1.「ハウルの動く城」
2.「ドラゴンボールGT: Season 2 And Movie」
3.「クレイモア」第3巻
4.「ドラゴンボールZ Season 8 Uncut DVD Set」
5.「奈美SOS!」
6.「アフロサムライ: Resurrection」
7.「涼宮ハルヒの憂鬱 Complete Collection」
8.「アフロサムライ」
9.「鋼の錬金術師 Season 1 Box Set」
10.「ゾイド -ZOIDS-」第2巻


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という感じですか。
今期はホリデイ・シーズン明けということで、特に
目立った売れ筋もなく、ランキングは各ストアでば
らけているようですね。
来期(2月上旬)については、2月3日発売予定の
「アフロサムライ: Resurrection」が、ブルーレイ
版も含めて、一般ストアを席巻するのは確実だと
思われます。


あと複数のストアで、旧作のBOXセット再発売です
が、「幽遊白書 Season 4 Box Set」が売れている
様子なのが面白いですね。
アメリカ・Cartoon Networkで2000年代初頭に人
気を博した日本アニメの代表格ですが、その頃アニ
メに目覚めた世代が、あらためて購入してくれている
んでしょうね。



posted by mikikazu at 13:04 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月03日

イギリスのアニメ販売会社Manga Entertainment UKの、2008年度売れ筋タイトルは


さらに、イギリスのアニメ市場のお話です。
昨日紹介した、MVMのTony Allen氏に引き続いて、
イギリスのアニメ・マンガ情報サイトのUK Anime
Network
が掲載してくれていたのが、Manga
Entertainment UK
のマーケティング・ディレクター
である、Jerome Mazandarani氏へのインタビュー
記事でした。


UK Anime Network 2009年2月2日付け記事
"Manga Entertainment Interview"


同じように、Manga UKの2008年度のイギリス・アニ
メ市場における業績を振り返ってくれているのですけ
れど、発言からセールスの数字的なことを抜き出して
みると、

Optimum Asiaが配給しているスタジオジブリ作品
 を除けば、2008年イギリス市場での売れ筋アニメ・
 フランチャイズは、Manga UKの
 1.「NARUTO」
 2.「Bleach」
 3.「DEATH NOTE」
 になる。

・タイトル別の売れ筋では、細田守版「時をかける少女」
 と、「銀色の髪のアギト」が、発売後8週間で、1万枚
 以上のセールスを記録。
 (アメリカではヒットした) 「ベクシル-2077日本鎖国-」
 や「アップルシード エクスマキナ」を上回った。

・(同じくアメリカでは売れていた)「Voltron」については、
 ちょっと期待に届かず。

・年内に「NARUTO-疾風伝-」をリリースする予定はない。

といったコメントがありますね。
特に注目するのは、細田守版「時をかける少女」(2008
年12月8日発売)の1万枚以上というセールスでしょうか。
本国日本では、発売後2ヶ月で11万枚という記録がある
ようですけど、

参考・アニメ!アニメ! 2007年6月21日付け記事
「『時をかける少女』DVD 発売2ヶ月で累計11万本突破」

その十分の一でも、日英での市場規模の違いや、劇場
公開されていないこと、人気マンガ・テレビアニメをベー
スにしていないことなどを考えると、大健闘なんだろうと
想像します。それは「銀色の髪のアギト」も同じですけど。
アメリカでは、一般のDVDランキングの上位にも入って
いた「エクスマキナ」よりも上というのは、英米の市場の
違い、なんでしょうか。
逆に、アメリカのランキングでは、2008年11月にリリー
スされた「時をかける少女」は、上位でほとんど見かけな
かったと思います。特に、アニメ専門店のランキングに入
っていたのは皆無でした。


個人的には、これを機会に、イギリスでも筒井康隆さん
の原作小説なり、大林宣彦監督の実写版(1983年)なり
をリリースしてくれたら、結構売れるんじゃないかなと思
ったり。
細田版だけしか知らない人は、やっぱり「あの叔母さんて、
どうしてタイムリープのことを知ってるの?」「誰を待ってい
るんだろう?」って、疑問に思うでしょうし、「ああ、真琴達
よりもずっと昔に、こういう物語がかつてあったんだ」と知
ってほしいなあ、とは思います。


・英語吹替版予告編(アメリカ公式サイトより)




short_g.gif


★あ、「Yes!プリキュア5GoGo!」は最終話まで見終わって
いますけれど、りょうさんの方でも終わったら、SSは無理っ
ぽいですが、何かまとめ的なものを書こうとは思っています。

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2009年02月02日

イギリスのアニメ販売会社MVM Filmsの、2008年度売れ筋タイトルは


今日はイギリスのお話ですね。
イギリスのアニメ・マンガ情報サイトのUK Anime
Network
が1月20日付けで、イギリスのアニメ流通
会社であるMVMのオーナー、Tony Allen氏に、昨年
2008年の、イギリスアニメ市場でのMVMの業績を語
ってもらう、といった内容の、ショート・インタビューを
掲載していました。


UK Anime Network 2009年1月20日付け記事
"Talking shop: Tony Allen, MVM"


2008年が、色々な意味で変化の年であったというの
は北米と同じですけれど、その中で、特にイギリスで
売れ筋だった作品としてまず挙げられたのが、「ウィッ
チブレイド」と「Black Lagoon」、そして一番の驚きと
して、「光と水のダフネ」のヒットになるようです。
「結局ファンサービスは売れるんだろうね」というのが、
Allen氏のコメントになります。


その他にまずまずだったのが、「FLCL フリクリ」「灼眼
のシャナ」「スターシップ・オペレーターズ」などで、新作
「REVOLUTION」ではなく、テレビシリーズ1作目にな
るようですが、「スレイヤーズ」第1巻も好調だったそう
です。
アメリカでは2007年からFUNimationによって、シリー
ズごとにまとめてのBOXセット発売が始まっている「スレ
イヤーズ」シリーズですが、イギリスでも、旧作全4シリ
ーズの発売が予定されています。
ただしこちらはBOXセットではなく、最初の3作は、4巻
に分けたバラ売りの、毎月リリースの予定です。
ともあれ双方の売れ行き好調をみるに、いまだに英米で
根強い人気を誇るシリーズなんでしょうね。
まだ海外でのライセンスは発表されていませんが
(北米ではFUNimationが昨年末発表してたそうです。
公式サイト)、新作「REVOLUTION」も売れそうです。
逆にセールスがイマイチだったのが、「グラビテーション」
になるとか。


2009年の展開については、現在少なくとも6作品が、
契約交渉の最終段階で、名前を明らかにしていいもの
として、「無限の住人」「ロミオ×ジュリエット」への期待
が語られています。
特に「ロミオ×ジュリエット」は本場というか、原作者シェ
イクスピアの本国なわけですし、イギリスからの評価は
面白そうです。イギリスで、日本の古典文学を映像化す
るようなものですか。
加えて、実写作品への進出も予定されていて、その第1
作は「キューティーハニー」(2004年 監督・庵野秀明)に
なるとのことですね。


このMVMからのリリースでありがたいのは、たくさんの
宣伝用クリップが、英語吹替版で用意してくれているこ
とですね。制作自体は、アメリカのスタジオだと思いま
すけど。
トレイラーのページでそれぞれチェックしてみてください。

posted by mikikazu at 12:11 | TrackBack(0) | 海外情報(イギリス) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月01日

スペインでの、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」劇場公開初日の模様


1月27日付け記事のフォローアップということに
なりますが、スペインでの、「ヱヴァンゲリヲン新
劇場版:序」(公式サイト)劇場公開初日の模様
についての情報が、さっそく伝わってきています。


まず、うちやアメリカの「エヴァ」情報サイトさんが、
Ramen Para Dosさん経由で、スペインでの「序」
劇場公開についての情報を伝えたことは、当の
Ramen Para Dosさんによっても、さっそく報告
されていました。Gracias!

Ramen Para Dos 2009年1月30日付け記事
"USA y Japón con los ojos puestos en el
 estreno de EVA 1.0 en España"

こういった、日米からの注目も後押ししたのか、公
開初日の1月30日には、Ramen Para Dosの創
設者の1人であるDavid Jimenezさんが、マドリード
の劇場Cine Golemにまで足を運び、直接のレポート
を伝えてくれていました。
まず、午後2時の状況についての記事、

"Colas para ver EVA1.0 desde las 8 de la mañana"

では、上映は夜の10時半からにもかかわらず、既に
30人ほどの人が並んでいること、コスプレ大会のた
めの準備をしている人達がいること、多くの人が、
朝の8時(!)から待っていることなどを伝えています。
これはもちろん初日だけの、先着50人限定のプレゼ
ントの効果もあるのでしょうけれど。


続いて報じられた1月31日付け記事、

"Las colas en Madrid para ver Evangelion 1.0"

では、劇場に並んだスペインの「エヴァ」ファン達の様
子が、写真入りで伝えられています。
確かにまだ午後明るい雰囲気なのに、長い列が出来
ていますね。先着50人に配られたプレゼント入りの赤
い袋も確認出来ます。この時期のマドリードは、日本
と同じくらい寒いみたいなので(データ)、よく我慢して、
長時間待ってくれたと思います。
スタジオジブリ作品でもないのに、この盛況はすごい、
という感想になるようですね。
それ以外にも、Jimenezさんが撮影した写真が多数
写真アップロードサイトFlickrの方で掲載されている
ので、そちらも見てみてください。
劇場のカウンター付近の様子もわかりますが、「序」
が大きくフィーチャーされている、というわけではなさ
そうです。まあ、レイトショーですし。

(追記・2月2日付け記事
"Los Cosplays del estreno de Evangelion 1.0"も)

また、コメント欄経由で知りましたが、Studio Kat
Network
というところにも、コスプレイヤーさんの写真
を含む
、マドリードについてのレポートが掲載されて
いますので、そちらも要チェックです。


short_g.gif


さらに動画によるレポートも見つかりました。
これはスペインのアニメ・マンガ専門のオンラインストア
Shibuya Comicsが取材したもので、夜になってからの、
マドリードの劇場の雰囲気がわかるものになっています。





short_g.gif


★「Yes!プリキュア5GoGo!」が終了したので、次は何
を見ようかと困っていた時に三和土さんにお薦めされた、
「獣の奏者 エリン」(公式サイト)は、とりあえず第4話
「霧の中の秘密」まで見ています。
そうですね、プログラム・ピクチャー的に、第1話だけ
で大体「わかってしまう」(それが悪いことではありませ
んが)「VIPER'S CREED」と違い、まだまだ先がわから
ないというか、どういう風にも物語が転がせそうですね。
50回・4クールの長丁場ですし、それだけ語れることが
多そうという意味では期待があります。
挨拶やお礼がちゃんと出来る、礼儀正しい主人公という
のは、好みですけれど、そういうキャラと、かなりシビア
そうな政治と戦争のドラマが、どれだけ逃げずに絡み合
うか、でしょうか。
あ、公式サイトのキャラクター紹介のエリンの項では、
今後の展開についての思いっきりなネタバレが書いて
あるので、知りたくないという方はお気をつけくださいです。
僕もネタバレは回避したい方なので、公式サイトもほと
んど読まずにいたのですが、某サイトでの、「こんなひ
どいネタバレが書いてある」という指摘で、知ってしまい
ましたから。ネタバレ記述を批判するのに、その文章を
丸ごと引用してしまうのでは、批判の意味がないと思う
んですが。

posted by mikikazu at 13:03 | TrackBack(1) | 「エヴァンゲリオン」情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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