2008年10月31日

「プリキュア5GoGo!」のお見舞い寸劇。

例によってお見舞い代わりの、「Yes!プリキュア5
GoGo!」(公式サイト)の、寸劇を少し。
お題はこちらも同じ病気というかお見舞いで、カプは
のぞみ×うららです。
風邪で寝込んだうららさんのお見舞いに、泊りがけで
のぞみさんがやってきた、その翌日の朝の、ベッドで
の会話くらいという設定でよろしくです。甘々ですっ。
あれですね、最初はSSの体裁で仕上がりかかってい
たんですが、やはり内容に対して長過ぎたので、会話
だけを抜き出した寸劇に改稿しました。まあ、あんまり
「お姉ちゃん分」は入れられませんでしたが(笑)。
書くのは久々なので(8月14日以来ですか)、キャラが
変になってないといいんですけど。


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寸劇「Get Well Soon」

2008年10月30日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(10月下旬編)


海外情報についても、少しずつ復活していきます。
色々たまっちゃって大変ですけど。
うちでも何度か取上げてきましたが、今でも続いて
いる、北米のアニメビジネスにおける大きな障害の
ひとつが、いわゆる海賊版の問題ですよね。
一時期と比較すると減ってはきているようですが、
収入の少ない若年層のアニメファンなどだと、その
安さゆえに、海賊版と知っていても購入してしまう
ケースもままあるとも聞きます。
そういった海賊版業者に対して、正規版業者の一
社であるFUNimationが、ついに告訴に踏み切っ
たようですね。


参考・アニメ!アニメ! 10月29日付け記事
「米国 アニメ流通ファニメーション 大規模な海賊
版業者を告訴」



対象となっているオンラインストアには、もう既に
繋がらなくなっているので、とりあえずはそこから
の被害はもう広がらない、と思います。
この海賊版問題については、コンタクトの出来た北
米ファンには実際の状況について知るために、色々
質問しているのですけれど、なかなかに難しいよう
です。


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ともあれ本題というわけで、恒例の、北米の各オンラ
インストアにおける、アニメDVDの売り上げ・予約ラン
キング10月下旬編です。あ、もちろん正規版を扱って
いちゃんとしたストアのみが対象です。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
10月20日〜26日(予約含む売り上げランキング)

1.「涼宮ハルヒの憂鬱 Complete Collection」
2.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
3.「Fate/Stay Night DVD Box Set」
4.「ゼロの使い魔 DVD Box Set」
5.「らき☆すた」第3巻限定版


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「劇場版Bleach MEMORIES OF NOBODY」
2.「武装錬金 DVD Set 2」(第14〜26話)
3.「DEATH NOTE」第7巻豪華版
4.「ハンター×ハンター DVD Set 1」(第1〜15話)
5.「DEATH NOTE」第8巻豪華版
6.「DEATH NOTE DVD Box Set 1」(第1〜20話)
7.「劇場版NARUTO 大興奮!みかづき島のアニマル
  騒動だってばよ」
8.「N・H・Kへようこそ!」第6巻
9.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.10」
10.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.11」


The Anime Corner Store

1.「ネギま!?OVA 春・夏」
2.「ひぐらしのなく頃に」第4巻
3.「らき☆すた」第3巻限定版
4.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.10」
5.「舞-乙HiME Zwei」(OVA全4話収録)
6.「ゴーストハント Season 1 Part 1」(第1〜13話)


Anime Castle
(予約含む)

1.「Black Lagoon:The Second Barrage」第3巻
2.「XXXHolic DVD 06 Sixth Collection」
3.「桜蘭高校ホスト部 Season 1 Vol. 01」(第1〜13話)
4.「ネギま!?OVA 春・夏」
5.「DEATH NOTE」第7巻通常版


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一般DVDストアのANIMEコーナー


DVD Planet

最近2週間での、DVD売り上げ全体でのTOP25に、

1位 「舞-HiME Complete Collection」
2位 「舞-乙HiME Zwei」(OVA全4話収録)
7位 「桜蘭高校ホスト部 Season 1 Vol. 01」

がランクイン。


DVD Empire
(予約含む)

1.「超時空要塞マクロス Complete Collection」
2.「桜蘭高校ホスト部 Season 1 Vol. 01」
3.「クレイモア Starter Set」
4.「カウボーイビバップ Remix:Complete Collection」
5.「スレイヤーズ Movies & OVAs」
6.「Speed Racer: The Complete Classic Collection」
7.「白鯨伝説 Complete Collection」
8.「ひぐらしのなく頃に」第1巻
9.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.10」
10.「ウィッチブレイド The Complete Series」


Video Universe

1.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.10」
2.「デビルメイクライ」第3巻
3.「カウボーイビバップ Remix:Complete Collection」
4.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
5.「今日からマ王! Season 2」第8巻
6.「かりん」第5巻
7.「吸血鬼ハンターD」(85年版)
8.「幽遊白書 Season 2」(第29〜56話)
9.「Fate/Stay Night DVD Box Set」
10.「劇場版Bleach MEMORIES OF NOBODY」


Wal-mart
(日本アニメのみ)

1.「爆丸バトルブローラーズ」第1巻
2.「Bleach Season 1 Uncut Box Set」
3.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
4.「Bleach Season 2 Uncut Box Set」
5.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.10」
6.「劇場版Bleach MEMORIES OF NOBODY」
7.「犬夜叉 5th Season Box Set」
8.「ドラゴンボールZ Season 7 Uncut DVD Set」
9.「Robotech Protoculture Collection」
10.「犬夜叉:The Movie - The Complete Box Set」


Buy.com

1.「桜蘭高校ホスト部 Season 1 Vol. 01」
2.「らんま1/2 Season 7」
3.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.9」
4.「Bleach Season 1 Uncut Box Set」
5.「犬夜叉 5th Season Box Set」
6.「らんま1/2 Season 1」
7.「らんま1/2 Season 2」
8.「犬夜叉:The Movie - The Complete Box Set」
9.「Bleach Season 2 Uncut Box Set」
10.「らんま1/2 Season 3」


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という感じになります。
新作でも、ほとんど最初からBOXセットでのリリース
が主流になってきましたね。
そうすると逆に、単巻でランクインしている「らき☆
すた」「DEATH NOTE」「ひぐらしのなく頃に」「Black
Lagoon:The Second Barrage」の人気がわかる、
ともいえるでしょうか。
BOXセットという表現とは少し違いますけど、向こう
ではOVA全4巻が、最初からセットで発売されるOVA
「舞-乙HiME Zwei」(通常版定価29.98ドル 限定版
49.98ドル)は、やはり羨ましいですけど。


ライセンス発表から1年くらいの時間が空いてしまっ
ていて、どういう反応になるのだろうと思っていた
「桜蘭高校ホスト部」も、出だしは各ストアでかなり
好調のようですね。
よくある、「ファンサブではとても人気があったのに、
北米でのリリースに時間がかかってしまったことで、
発売される頃には、ファンの熱は冷めてしまっていて
全然売れなかった」という種類のタイトルになるので
は、という危惧はあったようですから。


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2008年10月29日

「プリンセスナイン」は、第22話まで見ました。


諸事情でちょっとお休みしていましたが、視聴を
再開した「プリンセスナイン 如月女子高野球部」
(バンダイチャンネル作品紹介ページ)は、第22話
「ユキ、ひとりじゃないよ!」まで見ています。


ここまで見てきて、好きか嫌いかと訊かれたら、
最後まで見届けていい、好きな作品になっている
とは言えます。
野球部のキャラは、多さに埋没することなくそれぞ
れ個性が立っていて魅力的です。デフォルメで描
かれたアイキャッチも皆さんキュートで好きです。
キャストは、高杉宏樹役の子安武人さんのナハハ
演技を除けば完璧ですし、キャラにも合っていると
思います。子安さんの演技は、作品製作時の10年
前ならオッケーだったかもしれませんが。
中でも、やはり涼さんのお母さん・早川志乃役の島
本須美さんの存在感は大きいですよね。ひと言でも
台詞があると、安心出来るという声です。
いわゆるアニメキャラ的な作った声といえば、マネ
ージャーの毛利寧々さんのそれが、高校生にもなっ
て自分を名前で呼ぶことも含めて、その代表になる
んでしょうけれど、とにかく野球部のために一生懸
命なことはわかる、好感をもって見つめていいキャ
ラとしてずっと描かれているので、個人的には許容
範囲内です。いい子なんですっ。


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とはいえ、作品として出来が完璧かというと、実は
そんなこともなかったりします。
一番大きい瑕疵は、エピソード間の連結が上手くい
っていないこと、つまりシリーズ構成がちゃんと仕事
をしていないこと、になるでしょうか。
例えば、第21話「高杉くんなんて、嫌い!」で、いずみ
さんは涼さんから高杉君へのプレゼントである、刺繍
入りのハンカチをわざわざ涼さんの目の前で使ってみ
せたり、といった恋敵の心を揺さぶるための意図的な
行動を示したりするわけですが、その行動は、第17話
で、病院で危篤状態にある、他ならぬその涼さんに会
うために、豪雨の山中を、崖崩れの危険もかえりみず、
裸足で五キロも走ったキャラクターであるいずみさんが
取るには、いささか小さいというか、姑息過ぎます。
エピソードの順番が逆ならば、まだしも納得出来たので
しょうけれど。こんなこと、ここでやらなくてもいいのに
なあ、というのが正直な気持ちです。
その一方の直後に(第22話)、チームの存続のため、ユ
キさんにライナーを放つ行動は、性格の分裂と批判され
ても仕方ないと思います。


本来ならば、いずみさんのキャラクターにおいては、
アスリートとしてのライバルである涼さんを認める気
持ちと、高杉君をめぐる恋敵として認められない気持
ちの、2つの相反する感情の葛藤こそが魅力になるべ
き筈でしたが、作劇は両者を分離させ、別々の、順序
的にも正しくないエピソードで分けて描いてしまっている
ために、せっかくのいずみさんのキャラの魅力が、ずい
ぶんと殺されてしまっていると思います。見る側からも、
その時点でどう考えているのかわかりづらいキャラに
なってしまっているというか。
個人的には、一途なキャラは好きなので、幼い頃から
高杉君への想いをずっと抱き続けているいずみさんこ
そ、応援したいと思っているんですが……。
「妹のままじゃ、いや」と、精一杯に呟くいずみさんの言
葉(第19話)は、切なく胸に響きます。
このまま涼さんが、主人公特権だけで、高杉君をゲット
するとしたら、あまりにつまらない展開です。



あるいは、第14話「幻のイナズマボール」で、ついに涼
さんは父親から受け継いだ魔球であるイナズマボール
を投げられるようになります。
「理屈はわからないけれどとにかくスゴイ球」という設定
の理解は別にして、首を傾げてしまうのが、強豪校の打
者を三者三振に抑えてしまうそのスゴイ球を、初球から
キャッチャーの真央さんが捕球出来てしまうことですね。
真央さんはその2話前である第12話「涙の100連発」で
は、涼さんが投げる普通の球でも、捕球に苦労して、特
訓を重ねていましたよね。
そんな真央さんが練習もせずに初球から取れる程度の
球である一方で、強打者を抑えられるというイナズマボ
ールの威力は結果として矛盾しているというか、よくわか
らないものになっています。
これも、真央さんの捕球特訓が、イナズマボールに対し
てのものであれば、問題はなかったのでしょうけれど。


また、第15話「お父さんのスキャンダル」から第18話「加
奈子のバースデー・プレゼント」にかけては、涼さんの父
親が関わったとされる野球賭博スキャンダルを理由とし
て、涼さんの強制退学と野球部の廃部問題が描かれます。
本人が直接関わったわけでもない、生まれる前に父親が
したとされることで、娘の涼さんが退学を求められるのは
理不尽に思えますが、如月女子高が体面を気にする名
門お嬢様学校である、という設定を思い出せば、納得は
いきます。


納得はいくのですが、あくまでそれは書かれた(描かれた、
ではない)設定に頼るもので、ドラマとしての血肉を通した
理解ではありません。
作品を配信しているバンダイチャンネルの作品紹介ページ
でも、「涼にとって、名門お嬢様学校での生活は慣れない
事ばかり」という文章が記載されていますが、実際の本編
で、涼さんが名門お嬢様学校ゆえの生活や雰囲気に戸惑
ったり困ったり、といった描写は、ほとんどなかったと思い
ます。
如月女子高で描かれている涼さんの生活は、おもに登下
校と部活のみで、野球部特待生とはいえ、授業すら受け
ていた記憶はないです。
そういう、名門お嬢様学校ゆえの生活や雰囲気に戸惑っ
たり困ったり、といった過程を、涼さんの個人的経験として
描いていたなら、この理不尽な保護者会の対処にも、同
じく本来はアウトサイダーである他の野球部のメンバー
達と揃って、学校内階差を踏まえた、もっと生っぽい憤り
や、その中でのキャラ達の学園生活空間の深みなんかも
表現出来ていたと思うのですが、そこまでの配慮は、残念
ながらありませんでした。


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アニメ作品製作において、特にテレビシリーズ作品だと
重要なのは、各エピソードごとの時間と体験の積み重ね、
そしてそれらの要素が昇華される論理的帰結、だと思い
ます。
このキャラは、こういう経験を踏まえてきたから、こうい
うことが出来るようになった、こういう決断をついにした、
という論理性は、エンターテインメント作品においては
基本中の基本というか、見る側の感情移入を誘うため
には、決して崩してはいけないものです。
この「プリンセスナイン」の場合、、その論理性を各エピ
ソード単位で結びつけて管理するシリーズ構成の仕事が
出来ていないために、ずいぶんとぎごちない作品になっ
てしまっていると思いますし、時間を経て変化・進行して
いくべきキャラクター達の感情のドラマも、かなり混乱し
て、犠牲になっています。


物語全体のバランスでいっても、次回第23話から、やっ
と甲子園大会の予選初戦が始まりますから、どこまで描
くにせよ、残されたのがたった4エピソードでは、「甲子園
を目指す」という目的のための本筋の舞台は、そうとうに
駆け足の語り口になってしまうのだろうと想像します。
思うに、キャラクター各自のドラマは前半で一区切り置い
て、後半は全て甲子園大会の予選を描く、くらいのバラン
スの方がよかったかもしれません。
1年4クールの作品なら、このペースでもよかったかもし
れませんが、「甲子園を目指す舞台で、女子の野球部が
どれだけ活躍出来るのかを見たい」という期待をしていた
観客さんを満足させるだけの時間は残されていないでし
ょう。


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以下私信欄

2008年10月28日

エリカさんからの御本への感想


とりあえず、書けそうなことからですね。
以前に紹介した、アメリカ・ニュージャージー州の
百合普及団体Yuricon(公式サイト)代表の、エリ
カ・フリードマンさんから送っていただいた、お薦
め百合作品については、全て読了していますので、
その感想なんかを少しだけ。


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・「花やしきの住人たち」第1巻
  (桂明日香 角川書店)

第1巻は、女子寮に男子1人だけで暮らすことにな
った主人公桜安芸君を中心にしたドタバタ・コメディ
という感じのお話で、変に萌えハーレムになったり
もせず、素直に楽しめました。
だから、エリカさんに送っていただいたのは第1巻
だけだったので、自分で、既に出版済の第2巻を購
入して読んでみたわけです。
――で、作品を知っている方はご存知の通りの欝展
開だったので、がっつんとやられました。しばらくは頭
がフラフラしました。


ひと言でいうと、もったいないですね。
第1巻のコメディ路線で十分に面白かったのに、わざ
わざキャラクターを壊す、つまらないシリアス展開にす
る必要はなかったと思います。
個人的には、心の病気を軽々しく必要以上に、悲劇と
か不幸とかの材料にすることには反対です。
心の病気は身体の病気と同じく、適切な治療と投薬で
治療可能なものだと思うのですけれど、フィクションの世
界ではことさらに、かかってしまうことはどうしようもない
悲劇なんだ不幸なんだと誇張して描く例を多く見かけて、
現実での、心の病気に対する偏見を助長しているかもし
れない、と感じたりもします。
この作品も、不幸の犠牲者としての、キャラの壊れた心
ばかりが強調されていて、好みではありません。


・「カプレカ」第1巻
  (作・松本真/画・ネツマイカ ジャイブ)

組織による改造手術を受けた2人の少女が、借金の返
済のために、合体して無敵の超人「カプレカ」として戦う
仕事を結果引き受ける羽目になる――というお話。
語り口やアクション描写に特に新味はないので、頼る者
はこの世に相手同士しかいない、主人公カップルである
羽乃さんと優奈さんの、ラブラブっぷりを堪能すればいい
作品でしょうか。
変身するにはキスしなくてはならないという設定は、アニ
メだと過剰に描かれてしまうでしょうから、マンガでちょう
どいいのかも。


・「アオイシロ−花影抄−」第1巻
  (作・麓川智之/画・片瀬優 ジャイブ)

基本的には、ゲームのストーリーそのままなので、特に
コメントはないですね。
もうひとつのコミック版「アオイシロ−青い白の円舞曲−」
が、本筋から離れて、百子さんと保美さんを中心とした独
自の世界を自由に描けていたのとは対照的で、まあ、立
場上仕方ないでしょうか。


・「GIRLS×GIRLS×BOY 乙女の祈り」
  (KUJIRA 双葉社)

レズビアンの女の子と、彼女から愛されている女の子と、
レズビアンの子を好きな男の子の三角関係のお話、とい
う触れ込みでしたが、実際にはそこまでドロドロにはなら
ずに、三角関係を作ろうとするも至らないという、結果的
には軽いお話でした。高校生くらいのキャラなら、これく
らいが本来妥当でしょうね。
むしろ売る側が、「ありえない三角関係」を強調し過ぎて
ミスリードさせている感も。


・「アプローズ−喝采−」第5&6巻
  (有吉京子 秋田書店)

全6巻の完結編部分のみ、ということなので、それまでの
キャラが積み重ねてきた関係の歴史を知らないわけです
から、物語を正しく理解出来たとは思いません。
ただ最終的に主役の2人の女性、沙羅とシュナックが結ば
れるかどうかというまでの、愛の困難の過程をみると、「手
間がかかって大変だなあ」という、いささか凡庸な反応をし
てしまったり(笑)。
作品としてとても高級というか、質の高いことをやっている
のはわかりますけど、饒舌と冗長の危うい境目にあると感
じるのは、やはりきちんと物語を最初から味わっていない
がゆえの誤読でしょう。
機会があれば、最初から読んでみたいです。


・「百合螺旋」
  (三国ハヂメ 笠倉出版」

これだけは成人向けの内容で(成人コミック指定されては
いませんが)、女の子同士の、そういうシーンが主体のお話
ばかりですね。
商業誌未発表作品集ということで、クオリティという面では
それなり、以上のものではありませんが、同人誌よりはず
っと安くまとめて読める、という点ではお得なのかも。
いわゆる「ふたなり」が登場するお話もあるので、個人的
には、百合作品としては評価対象外です。



・「R.O.D」第6巻(小説)
  (倉田英之 集英社)

僕が知っている「R.O.D」は、確か三姉妹のお話だったと
思うんですけれど(AT-Xでちらりと見ました)、これはまた
別の、というかオリジナルの「R.O.D」なんですね。
小説としての出来は、特に個性もない文章による平坦な
仕上がり、と評するしかありません。
ノベライズなのだからそれも仕方ないかな、と思っていま
したら、一応これが原作になるんですね。むむ。
この第6巻だけを送ってきたのは――、表紙でもフィーチ
ャーされている、読子・リードマンさんと、ナンシー幕張さ
んの関係が百合的、ということなのかもしれませんが、本
文内では出会ってわずか半日分の進展しかないので、よ
くわかりません。今後発展するので、ここを起点として読
み進めなさい、ということかもしれません。


・「春夏秋冬」初回限定版特典ドラマCD
 「愛情表現/オンナオオカミ」
  (原作コミックは、作・影木栄貴/画・蔵王大志
  一迅社)
・「春夏秋冬」ドラマCD「逆襲の赤ズキンチャン」


どちらも、同題のコミックをベースにした、音声ドラマで
すね。
能登麻美子さん・川澄綾子さん・田村ゆかりさん・川上
とも子さんといった、僕程度でも知っている人気声優さ
ん達が集って百合な世界を演じてくれるのは、豪華だろ
うと思います。田村さんとかはっちゃけ過ぎですし(笑)。
だからというわけでもありますが、面白かったのは本編
よりも、「逆襲の赤ズキンチャン」収録の、声優さんの生
の声によるトーク・コーナーだったり。
なんていうか、演じている方に照れられると、こちらも思
いっきり照れちゃいますね。みなさん百合作品は初めて
という方ばかりで、初体験ゆえの反応というか感想が、
それぞれ楽しめます。女子校経験者でも、百合的な体験
や記憶に違いがあって面白いですね。


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2008年10月27日

近況報告

喉の痛みも今日はだいぶなくなりましたから、
とりあえずは体調も回復方向にはあると思います。
昨日はお休みだったので、何もせずに寝てたとい
うか、ずっとうつらうつらしてました。
最近は体調を一度崩すと、一晩寝たら回復という
わけにもいかず、長引いてしまうのは、やはり日頃
の不摂生のせいでしょうね。なんか関係なく身体の
あちこち痛いですし。
これからは回復までの時間もさらに長くなり、やが
て回復しなくなり、ただ悪化していって、ジ・エンドと
いう感じなのだろうと思います。まあ、それはそれで。
「病は気から」の逆なんでしょうけど、いまアニメの
感想とか書いたら、陰々鬱々の自己嫌悪スパイラル
のど真ん中直球になりそうなのでやめときます。
やりたいことはあるのですが、いずれ気力と体力が
戻れば、はい。


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2008年10月16日

YaoiとLolicon(Lolicom)の変な意味解説


1日に見るのは、DVD1巻までと決めてあるアニメ
版「おおきく振りかぶって」(公式サイト)なんですが、
今日見た第6巻はさらに面白かったので、もう1回
見てから、明日感想を書きます。


というわけで海外ネタを少しだけ。
Weekly Anime Reviewから、WARP Anime
Podcast
に名前が変わった、アメリカ・オハイオ州
トリード在住のAaron Schnuthさんによるポッド
キャストなんですが、10月7日配信開始の第72回
では、パートナーのDianaさんと共に参加したコ
ンベンションProvidence Anime Conference
(10月3〜5日 ロードアイランド州プロビデンス)の
模様が伝えられていました。
実はまだ全部聞き終えていないんですが、ひとつ
面白い話があったので。


見に行ってみたYaoiパネルでは、司会の人がまず、
「Yaoiとは男同士の〜」みたいな、やおいの基本的
な説明をしていたんですね。
そうしたら、母親くらいの年齢の人が「それは私の
知っているYaoiと違う」と言い出したんです。「うちの
娘が言うには、Yaoiは、Young Athletic Outgoing
Individualsのことのはず」とか。訳すと、

Young(若く)
Athletic(運動好きで)
Outgoing(社交的な)
Individuals(人達)

みたいな感じで、すごい爽やかというか(笑)。
想像するに、お母さんにYaoi本を見つかりそうになっ
た娘さんがとっさに、「Yaoiってこういう意味よ!」と
考えついたのなら、頭いいですね。上手いです。
なにか機会があったら、ぜひ使ってください。


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それでオタク用語のあまり上手くない誤用というか、
間違いのお話もひとつ思い出しました。
1ヵ月ほど前に、英語圏ブログで話題になっていたの
が、オタク文化における性的要素について解説した、
msnbc.comの記事、「Anime erotic subculture
goes mainstream」
です。
事実誤認や偏った見方も多く、かなりのアニメ・マンガ
関連のブロガーやポッドキャストが批判していたので
すが、その間違いのひとつが、「ロリコン」についての
基本的なことなんですね。


記事ではまず、ロリコンは「LoliconあるいはLolicom」
として紹介されています。
ロリコンはロリータ・コンプレックス Lolita complex
の略ですが、海外でも日本語をそのまま英語化した
「Lolicon」が主に使われています。
後者の「Lolicom」はほとんど見かけないんですけど、
Lolita complexを略そうとしたら、英語圏の人だと、
「com」とすることはあるかも、と最初は思いました。
実際にあるみたいですけど(google)。
けれどそうじゃなくて記事は、「LolicomはLolitaと
comicを組み合わせたもの」と解説しているんです。
僕も初めて聞く説、だと思います。
ともあれ、こういう基本的なことも間違っているような
記事は信用出来ないとする、格好の批判根拠のひと
つとされたようですね。


この記事については、フロリダ発のポッドキャスト
Anime World Order第72回(2008年9月14日)
に、記事を書いたライター氏に取材を受けたものの、
発言を向こうに都合良く抜き出して引用されたと憤
慨している、OTAKU USA編集長のパトリック・マシ
アスさんがゲスト出演して、色々語ってくれています
ので、参考に。


posted by mikikazu at 07:24 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月13日

近況報告

よ、よいしょっと。
この週末は、静岡の方でやってたイベントに専念
してたので、更新する余力がありませんでした。
で、今日は京都市勧業館みやこめっせで開催され
た、女の子カップリング/百合/Girls Loveオンリーイ
ベント「Maiden's Garden 3」(公式サイト)に行って
きて、帰ってきたところです。へとへとです。
あれですね、建物に入って「今日の催し」の掲示板
で確認しようと思ったら、「乙HiME☆復活祭」としか
書いていなくて、「??? Maiden's Gardenは?」
と迷い、どこか他の場所でやっているのかとか散々
探したり、「ひょっとして直前で中止?」とか心配し
ちゃったんですが、なんのことはなくて、単に他の
イベントと同フロアで共催してただけなんですね。
会場に入ればすぐにわかったんですが。
ちなみに他には、「魔法少女リリカルなのは」「狼と
香辛料」「マクロスFrontier」なんかのオンリーイベ
ントも一緒でした。そちらにまで目を通す余裕はあり
ませんでしたけど。
ともあれいろいろ疲れたので、ちょっと寝ますね。
起きて夜になにか更新出来ればします。「おおきく振
りかぶって」の続きも見なくちゃですし。
というわけで、どてばたりますっ。ぐう。
……あ、作品の見方はそれぞれあっていいと思います
ので、そちらこそ気にせずによろしくです。ほら、結局
こちらはいつも理屈だけですから(←自分で言っちゃっ
てるしっ)。
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2008年10月08日

エリカさんからの贈りもの


まず先にプライベート(?)な話を別記事で。
前にも言いましたけれど、僕自身は百合作品の能
動的な消費者ではなくて、信頼出来る方にお薦め
された作品なら試してみる、という立場です。
そういうことならと、交流のある、アメリカ・ニュージ
ャージー州の百合普及団体Yuricon(公式サイト)
代表の、お馴染みエリカ・フリードマンさんが、お薦
め百合作品の詰め合わせセットを、わざわざアメリ
カから送ってきてくれました。
参考までにその作品リストは、

・「花やしきの住人たち」第1巻
  (桂明日香 角川書店)
・「カプレカ」第1巻
  (作・松本真/画・ネツマイカ ジャイブ)
・「アオイシロ−花影抄−」第1巻
  (作・麓川智之/画・片瀬優 ジャイブ)
・「GIRLS×GIRLS×BOY 乙女の祈り」
  (KUJIRA 双葉社)
・「アプローズ−喝采−」第5&6巻
  (有吉京子 秋田書店)
・「百合螺旋」
  (三国ハヂメ 笠倉出版」
・「R.O.D」第6巻(小説)
  (倉田英之 集英社)
・「春夏秋冬」初回限定版特典ドラマCD
 「愛情表現/オンナオオカミ」
  (原作コミックは、作・影木栄貴/画・蔵王大志
  一迅社)
・「春夏秋冬」ドラマCD「逆襲の赤ズキンチャン」

ということになります。
前回は英語本ばかりでしたが、今回は日本語本&CD
になっていますね。
なによりも送料を確認して、ビックリしたというか、申し
訳なかったというか。
百合作品について詳しい方なら、作品傾向なども読み
取れるでしょうか。僕が一応の知識を持ち合わせてい
るのは、PS2ゲームも少しプレイした、「アオイシロ」だけ
になりますね。
ともあれ、しばらくはこれらで百合のお勉強です。


このお返しとしては、来週の月曜日、10月13日に京都
市勧業館で開催される、女の子カップリング/百合/
Girls Loveオンリーイベント「Maiden's Garden 3」
(公式サイト)に足を運んで、最新の百合同人を入手し、
エリカさんへ送ることになっています。
僕は百合同人については無知なので、良い本が見つ
けられるかどうかは、あまり自信がないですけれど。
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2008年10月05日

映画批評データサイトROTTEN TOMATOES調べによる、アメリカでのアニメーション映画TOP50


何度かご紹介したことがありますが、アメリカの
サイトROTTEN TOMATOESは、ネット上で確
認出来る映画批評を、Fresh(新鮮=肯定的)、
Rotten(腐っている=否定的)で分類し、その割
合をTomatometerというパーセンテージ評価付
けで表示しています。
例えば、先週末の興行成績第1位作品だった「イ
ーグル・アイ」
だと、117確認出来るレビューの内、
Freshは32、Rottenは85になり、Tomatometer
での数字は27%と、成績に反して、批評家受けの
よくない作品であることがわかります。


そのROTTEN TOMATOESが、全米で公開された
アニメーション映画に限定した、歴代TOP50リストを
作成していました。

"ROTTEN TOMATOES: Best Animated Films"

イラスト下部の「START COUNTDOWN」をクリッ
クすると、第50位から順に表示されていきます。
一個一個見ていくのは大変でしょうから、ここでまと
めて、TOP50リストを引用してみますね。
もちろん日本アニメも含まれています。


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1.「トイ・ストーリー2」(99年)
2.「白雪姫」(37年)
3.「ピノキオ」(40年)
4.「トイ・ストーリー」(95年)
5.「WALL・E/ウォーリー」(08年)
6.「ファインディング・ニモ」(03年)
7.「ファンタジア」(40年)
8.「チキン・ラン」(2000年)
9.「ロジャー・ラビット」(88年)
10.「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」(93年)

11.「Mr.インクレディブル」(04年)
12.「101匹わんちゃん」(61年)
13.「千と千尋の神隠し」(02年)
14.「アイアン・ジャイアント」(99年)
15.「ダンボ」(41年)
16.「レミーのおいしいレストラン」(07年)
17.「ペルセポリス: PERSEPOLIS」(07年)
18.「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」(05年)
19.「ジャイアント・ピーチ」(96年)
20.「モンスターズ・インク」(01年)

21.「アンツ」(98年)
22.「イエロー・サブマリン」(68年)
23.「ベルヴィル・ランデブー」(03年)
24.「美女と野獣」(91年)
25.「もののけ姫」(97年)
26.「ライオン・キング」(94年)
27.「アラジン」(92年)
28.「ザ・シンプソンズ MOVIE」(07年)
29.「バグズ・ライフ」(88年)
30.「シュレック」(01年)

31.「カンフー・パンダ」(08年)
32.「シュレック2」(04年)
33.「バンビ」(42年)
34.「リトル・マーメイド」(89年)
35.「AKIRA」(88年)
36.「ジャングル・ブック」(67年)
37.「ターザン」(99年)
38.「わんわん物語」(55年)
39.「ムーラン」(98年)
40.「シンデレラ」(50年)

41.「ハウルの動く城」(05年)
42.「リロ・アンド・スティッチ」(02年)
43.「ラマになった王様」(2000年)
44.「ティム・バートンのコープスブライド」(05年)
45.「眠れる森の美女」(59年)
46.「ファンタジア2000」(99年)
47.「パプリカ」(07年)
48.「THE RESCUERS ビアンカの大冒険」(77年)
49.「ウォーターシップダウンのうさぎたち」(78年)
50.「サウスパーク/無修正映画版」(99年)


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という結果になっています。
「トイ・ストーリー」は続編の方が評価高いの?とか、
ディズニーの旧作でも「白雪姫」や「ピノキオ」は上位
なのに、「シンデレラ」とか「眠れる森の美女」は下位
なんですね、とか思ったりもしますが、アニメーション
には詳しくないので、よくわかりません。


とりあえず、ランクインした日本アニメを並べてみると、

13.「千と千尋の神隠し」(02年)
25.「もののけ姫」(97年)
35.「AKIRA」(88年)
41.「ハウルの動く城」(05年)
47.「パプリカ」(07年)

になりますね。
アカデミー受賞監督の宮崎駿作品の複数ランクインは
当然なんでしょうけれど、当時の映画賞レース的には
あまり評価されていない筈の「AKIRA」の、歴史的イン
パクトが、肯定的批評の多さから想像出来ます。
今敏監督は「パプリカ」だけではなく、どの作品も批評
家筋の受けはいつもいいんですが、興行的にはいつ
も10館程度の限定公開にとどまっていて、広い一般
的認知には、まだ届いていないのではないでしょうか。
あ、「海外で評価されている日本アニメ」みたいな文脈
の記事でいつも引き合いに出される人では、押井守監
督の作品が入っていませんね。


補足として、ROTTEN TOMATOESでデータ集計され
た、日本アニメ映画の評価については、当ブログ2007
年6月12日付け記事、

「アメリカ映画批評界における、日本のアニメ映画
の歴代評価」


が、そしてアメリカで公開されたアニメ映画リストにつ
いては、2006年8月29日付け記事、

「ジェリー・ベック編『The Animated Movie Guide』
による、アメリカで劇場公開された日本アニメ映画リスト」


がそれぞれ参考になるでしょう。
批評ではなく、興行成績のデータということなら、
映画情報サイトBox Office Mojoの「Animation -
Anime Movies」
のデータをチェックしてください。


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以下私信欄
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2008年10月04日

プリキュアミュージカルショー盗撮動画の件について


ご報告するのが楽しい種類の話ではありませんが。
匿名の方から、「プリキュアミュージカルショーの盗
撮動画が海外の動画投稿サイトにあったんだけど、
これってひょっとして?」という連絡をいただき、慌て
てチェックしてみたのですが、確かにその7分少しの
動画で撮影されているのは、僕が先日観た東京・調
布市での「Yes!プリキュア5GoGo! ミュージカルショ
ー」の一部で、投稿したのは、同行していたイタリア人
の方の1人、でした。


来日以前から、メールで「ミュージカルショーは撮影
出来るのか?」という質問をされていて、それは禁止
されていると答えていたんですね。
当日も、電車で移動中に同じ質問をしてくるので、会
場に入ってすぐのところに張られた、禁止事項を伝
える注意書きの張り紙をはっきりと指差して、これに
は「写真・ビデオの撮影を禁止する」と日本語で書い
てある、と念を押して伝えたんです。そうしたら、2人
とも笑顔で「オッケー」と答えてくれたので、やっとわ
かってもらったと安心していたのですが、残念ながら、
その気持ちは裏切られたわけです。


撮影した人は、間にもう1人のイタリア人の方をはさ
んで僕からは距離がある位置に座っていて、観劇中も
その様子は、僕からはあまりよくわかりませんでした。
僕もショーに夢中だったということもありますし、何より
僕が念を押して「ダメだ」と伝えたことで、特に僕には
気づかれないように注意していただろうと想像します。
あれだけ言ったのだから、まさかという気持ちもあり
ましたし。
さすがに全編撮影出来たとは思いませんが、それでも
やはり、気づけなかった僕にも責任はあるでしょう……。
すぐに削除するように本人にメールは送っているので
すが、現時点までに返事はありません。


撮影行為自体の是非以上に、僕が「撮影は禁止」と伝
えたことを理解した振りをしてみせたその裏で、こっそ
り撮影していたという裏切りが、なんとも空しいですね。
もちろん僕は、笑顔で嘘をつける人間とお付き合い出
来るほど心が広くもないので、今後の交流は一切お断
りということになりますけど。
ショー自体は素晴らしい出来だったのに、残念な後日
談となってしまいましたね……。
まあでも、来年の1〜3月には、関東地方でまたミュー
ジカルショーは開催されるようなので(内容は同じ?)、
今度こそは楽しい思い出作りにするよう、足を運んで
みようかと考えていたりもします。その時は盗撮しない
方(笑)、ご同伴のほどをよろしく。


2008年10月03日

北米オンラインストアでの、マンガ売り上げランキング(9月下旬編)


先に小ネタを。
AnimeClickの10月1日付けリンク記事で知りま
したが、イタリアのオンラインストアBuycartoon.it
では現在、最大83%割引の、アニメDVDセール
行われているようですね。
割引にはいろいろと理由があるでしょうけど、そこまで
投げ売りされる作品は、やはりイタリアではあまりDVD
が売れなかったのかもと想像します。
以下、割引率の大きい作品を並べてみると、

「少女革命ウテナ」(10枚組)
定価215ユーロ(約3万1200円)→
セールス価格37.49ユーロ(約5440円)−83%引き

「ハンター×ハンター」(8枚組)
定価159.74ユーロ(約2万2930円)→
セールス価格29.90ユーロ (約4340円)−81%引き

「アベノ橋魔法☆商店街」(4枚組)
「SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK」(4枚組)
定価99.60ユーロ(約1万4460円)→
セールス価格19.90ユーロ(約2889円)−80%引き

「LAST EXILE」(7枚組)
定価174.30ユーロ(約2万5300円)→
セールス価格39.90ユーロ (約5793円)−77%引き

「剣風伝奇ベルセルク」(5枚組)
定価132.50ユーロ(1万9236円)→
セールス価格39.99ユーロ(約5800円)−69%引き

などですか。
「ウテナ」のジャンルが「コメディ」になっているのが
どうなんだろう?という気はします。じゃあ、なんてす
ればいいのかと訊かれても困りますが(笑)。
「ハンター×ハンター」は、Italia 1でのテレビ放送に
おける視聴者数なんかはよかった筈ですけど。
想像ですが、人気があったおかげで海賊版が先に
横行し、逆に正規版が売れなくなってしまったとか?
このストアで扱っているのは正規版、だと思うんです
けど……。


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では、昨日のアニメに引き続いて、恒例の北米(アメリ
カ・カナダ)オンラインストアにおける、マンガ作品の売
り上げランキング9月下旬編です。
以下、各ストアのトップセラー・リストになります。


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アメリカ

・アメリカAmazon

1.「逆転裁判」第1巻
2.「ベルセルク」第25巻
3.「Warriors: Tigerstar and Sasha」第1巻
4.「クリムゾン・スペル」第2巻
5.「ロザリオとバンパイア」第3巻
6.「NARUTO」第31巻
7.「Making Comics: Storytelling Secrets
 of Comics, Manga and Graphic Novels」
8.「Japanese in Mangaland: Basic Japanese
  Course Using Manga」
9.「純情ロマンチカ」第7巻
10.「月のしっぽ」第13巻


・Barnes & Noble

1.「Dark Hunger」
2.「Warriors:Warrior's Return」
3.「ヴァンパイア騎士」第5巻
4.「NARUTO」第31巻
5.「NARUTO」第29巻
6.「NARUTO」第30巻
7.「Warriors:Warrior's Refuge」
8.「フルーツバスケット」第20巻
9.「Warriors:The Lost Warrior」
10.「Vampire Kisses: Blood Relatives」


・Books-A-Million

1.「NARUTO」第31巻
2.「NARUTO」第30巻
3.「NARUTO」第29巻
4.「DEATH NOTE」第1巻
5.「ヴァンパイア騎士」第5巻
6.「Bleach」第24巻
7.「ロザリオとバンパイア」第2巻
8.「NARUTO」第28巻
9.「DEATH NOTE」第2巻
10.「NARUTO」第1巻


・Midtown Comics

1.「半蔵の門」第13巻
2.「アフロサムライ」第1巻
3.「GANTZ」第2巻
4.「ふたりエッチ」第3巻
5.「NARUTO」第31巻
6.「DEATH NOTE」第9巻
7.「ベルセルク」第25巻
8.「DEATH NOTE」第8巻
9.「ヴァンパイア騎士」第4巻
10.「DEATH NOTE」第10巻


・AnimeNation

1.「メガミマガジン」2008年9月号
2.「バトルクラブ」第6巻
3.「かりん」第1巻
4.「ロザリオとバンパイア」第2巻
5.「SHONEN JUMP」2008年9月号


・Right Stuf

1.「Winter Demon」第4巻
2.「Dark Prince」第3巻
3.「Anima」
4.「Winter Demon」第3巻
5.「Winter Demon」第1巻
6.「フルーツバスケット」第20巻
7.「Winter Demon」第2巻
8.「ARIA」第3巻
9.「フルーツバスケット」第21巻
10.「ヘルシング」第9巻


・Anime Castle

1.「ベルセルク」第25巻
2.「FAIRY TAIL」第4巻
3.「未来の記憶」
4.「女王様の犬」第10巻
5.「クリムゾン・スペル」第2巻


カナダ

・Chapters-Indigo

1.「ヴァンパイア騎士」第5巻
2.「高校デビュー」第5巻
3.「魔法先生ネギま!」第19巻
4.「NARUTO」第31巻
5.「Bleach」第24巻
6.「逆転裁判」第1巻
7.「NARUTO」第1〜27巻セット
8.「紳士同盟†」第7巻
9.「Manga Shakespeare:夏の夜の夢」
10.「DEATH NOTE ANOTHER NOTE
  ロサンゼルスBB連続殺人事件」(小説)


・Bookmanager
(コミック&グラフィックノベル・ランキング)
――カナダ国内の、大手チェーンに属していない
独立書店向けの書籍データ・サイトで、調査対象
はコミック専門店や、大手チェーンを除く、400店
ほど。

1.「WATCHMAN」
2.「NARUTO」第31巻
3.「Pokemon: Diamond and Pearl Adventure!」第2巻
4.「Bleach」第24巻
5.「ヴァンパイア騎士」第5巻
6.「魔法先生ネギま!」第19巻
7.「ラブレス」第8巻
8.「Pendragon #1: The Merchant of Death」
9.「Manga Metamorphosis」
10.「かりん」第10巻


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ということです。
今期は突出したタイトルはなく、現在の北米での人気
マンガが、バランスよく並んだ感じでしょうか。
あらためて紹介してみると、

「NARUTO」
「DEATH NOTE」
「Bleach」
「ヴァンパイア騎士」
「魔法先生ネギま!」
「ベルセルク」
「フルーツバスケット」
「紳士同盟†」
「ロザリオとバンパイア」
「かりん」

辺りになりますね。
「ロザリオとバンパイア」はまだ巻数は少ないのに、
一気に人気作の仲間入りをしましたね。おそらくは
ファンサブで流通しているアニメ版の影響もあるの
でしょう。まあ、ここに並べた作品は全てアニメ化
されているんですが。
だから逆に、「ロザリオとバンパイア」なんかは、
向こうでアニメ版が正規リリースされた時の反応
が興味深いですね。



以下私信欄
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2008年10月02日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(9月下旬編)


まず先に、菊地秀行さん情報を少し。
ニューヨーク・アニメ・フェスティバルに天野喜孝さん
と共に招待されていた菊地さんですけど、9月27日
に天野さんと行ったパネルの模様が、Publishers
Weeklyで少し紹介されていました。

Publishers Weekly 9月30日付け記事
"Vampire Hunter D Creators Come to New York"

噂というか、勝手に期待していた「吸血鬼ハンターD」
の実写版映画の話は、結局出なかったようですね。
質問はされたかもしれませんが。
代わりに菊地さんは、アニメ版2作目を製作したマッド
ハウスが、さらなる新作アニメ製作に興味を示してい
ること、ただし2作目の監督であった川尻喜昭氏のス
ケジュールにより、実現するとしても数年は先のことに
なるだろう、と述べたそうです。
そして菊地さん自身の希望としては、「D」の新作アニ
メは1作目のリメイク(小説第1作目の再アニメ化という
ことですね)か、小説第7作目の「D-北海魔行」を原作
として欲しい、とのことでした。
他にパネルでは、日本で未出版の「D」小説である、
「The Wanderer’s Ship」の、アメリカのアニメ声優
さん達による(誰でしょう)ライブ・パフォーマンスというか、
朗読会も行われたようです。


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さて本題というわけで、恒例の、北米の各オンライン
ストアにおける、アニメDVDの売り上げ・予約ランキン
グ9月下旬編です。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
(9月22日〜28日)予約含む売り上げランキング

1.「らき☆すた」第1巻限定版
2.「テイルズ オブ ファンタジア THE ANIMATION」
3.「サクラ大戦TVシリーズ Complete Collection」
4.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.3」
5.「シャッフル!」第6巻限定版


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「魔法少女リリカルなのは Box Set」
2.「Black Lagoon: Second Barrage」第3巻
3.「ゼロの使い魔 Box Set」
4.「ひぐらしのなく頃に」第5巻
5.「かりん」第6巻
6.「かりん」第5巻
7.「Black Lagoon: Second Barrage」第2巻
8.「ひぐらしのなく頃に」第4巻
9.「ローゼンメイデン・トロイメント」第2巻
10.「灼眼のシャナ Box Set」


The Anime Corner Store
(更新がないので予約のみのランキング)

1.「クレイモア」第1巻
2.「Kanon」第6巻
3.「ロケットガール Complete DVD Box」
4.「精霊の守り人」第1&2巻セット
5.「コードギアス 反逆のルルーシュ」第1&2巻セット


Anime Castle
(予約含む)

1.「Hellsing Ultimate」第4巻
2.「Black Lagoon: Second Barrage」第2巻
3.「天元突破グレンラガン」第2巻
4.「乙女はお姉さまに恋してる」第3巻
5.「Bleach」第12巻


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一般DVDストアのANIMEコーナー


DVD Planet

最近2週間での、DVD売り上げ全体でのTOP25に、

1位 「天元突破グレンラガン」第3巻
11位 「デ・ジ・キャラットにょ」第9巻
15位 「空の大怪獣ラドン/フランケンシュタイン
    の怪獣 サンダ対ガイラ」

がランクイン。


DVD Empire
(予約含む)

1.「ONE PIECE: Season One - Second Voyage」
 (第14〜26話収録)
2.「Hellsing Ultimate」第4巻
3.「Samurai 7: The Complete Series」
4.「Bleach」第12巻
5.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
6.「Black Lagoon: Second Barrage」第2巻
7.「Hellsing Ultimate」第3巻限定版
8.「Black Lagoon: Second Barrage」第1巻限定版
9.「Fate/stay night - Box Set」
10.「スレイヤーズTRY - Box Set」


Video Universe

1.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
2.「天元突破グレンラガン」第3巻
3.「幽遊白書 The Complete Second Season」
4.「魔女の宅急便」
5.「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」第1巻
6.「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」第2巻
7.「ONE PIECE: Season One - Second Voyage」
8.「ドラゴンボールZ Season 5 Uncut DVD Set」
9.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.9」通常版
10.「ポケモン・バトルフロンティア」第2巻


Wal-mart
(日本アニメのみ)

1.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
2.「犬夜叉 5th Season Box Set」
3.「幽遊白書 The Complete Second Season」
4.「Bleach Season 2 Uncut Box Set」
5.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.8」
6.「Bleach Season 1 Uncut Box Set」
7.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.10」
8.「ポケモン・バトルフロンティア」第2巻
9.「爆丸バトルブローラーズ」第1巻
10.「ドラゴンボールZ Season 7 Uncut DVD Set」


Buy.com

1.「BECK - Box Set」
2.「Samurai 7: The Complete Series」
3.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
4.「涼宮ハルヒの憂鬱 Complete Collection」
5.「幽遊白書 The Complete Second Season」
6.「ガンスリンガーガール Box Set」
7.「幽遊白書 The Complete First Season」
8.「ONE PIECE: Season One - Second Voyage」
9.「スピードグラファー Box Set」
10.「名探偵コナン Season 2 Box Set」


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という感じになります。
今期は新作・旧作いろいろ入り混ざった傾向ですが、
特に「Black Lagoon: Second Barrage」の各巻は、
どこでもよく売れているようですね。
DVD Planetで15位に入っている、「Rodan」こと
「空の大怪獣ラドン」は英語吹替も収録されているよ
うですが、これは確か自伝によると、無名時代のジョ
ージ・タケイ氏が、たった4人くらいのキャストで、1人
で何役も担当して収録したものの筈です。そういう意味
では貴重かもしれません。


一般ストアの方でまず目立つのは、「ONE PIECE:
Season One - Second Voyage」(第14〜26話
収録)の健闘でしょうか。
もちろん、売れ筋トップの「NARUTO」や「ドラゴンボ
ールZ」ほどの勢いではないと思うのですが、それな
りのファンはついているのだと思います。
まあ日本での人気からすれば、「それなり」ではダメ
なんでしょうけれど。
あと、シーズンBOXセットで再リリース中の、「幽遊白
書」の好調も目立ちますね。
かつてCartoon Networkの、今は亡きToonami枠
で人気を博した日本アニメの代表作ということですが、
今でも作品を好きで、BOXセットを買ってくれる一般
の人が多くいるのでしょうね。テレビ放送の影響力の
大きさがわかります。


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2008年10月01日

AWOインタビュー・北米のアニメファンダム黎明期(70年代末〜80年代初期)について


個人的にも、当事者から直接聞きたかった種類の
テーマだったので、聞けて嬉しかったです。
お馴染みフロリダ発のポッドキャストAnime World
Order
が9月30日付けで配信開始した新ボーナス・
エピソードの内容は、本年度のOtakon会場で収録
した、82年創設のアニメクラブ、Philadelphia Animation
Societyのメンバー達へのインタビューでした。
インタビューの主なテーマは、民生用ビデオデッキの
発売もあり、北米地域で日本アニメのファン活動が生
まれ始めた、70年代末から80年代初期において、北
米のアニメファンがどうやってアニメを知り、そしてその
普及に努めたのかという、当時を直接体験した人達か
らの証言を得ることですね。
写真を見ればわかるとおり、みなさんそれなりのお年
になっています。インタビューから想像出来ることでは、
当時は大学生くらいの年齢だったようで、最初のアニ
メ体験として、「鉄腕アトム」「マッハGOGOGO」「鉄人
28号」「8マン」などのテレビ放送を、子供の頃に見た
世代ですね。


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ネットもアニメコンベンションも、ついでにファンサブも
ない時代に、どうやって日本アニメに関する情報を集
めたかという努力は、やはり興味深いです。
1977年5月にはロサンゼルスで、アメリカ初のアニメク
ラブであるC/FO-The Cartoon Fantasy Organization
(公式サイト)の会合が開かれていましたから、そこか
ら情報を得る他に、各地に出来始めた日本書籍専門
店で、輸入される日本からのアニメ雑誌を探したりも
したとか。きっとすごく高かったでしょうけど。
他の情報交換の場としては、まずコミックやSFのコンベ
ンションで、登場し始めたアニメの上映イベントがあり、
そこで新たなアニメに触れたり、逆に自分が保有してい
るテープを上映して、他の人達に教えたりしたそうです。
さらに、図書館に通って過去の雑誌や新聞から、アニメ
に関する記事を探したりとか(コンピュータ検索なんて出
来ませんから、全て気が遠くなるような手作業ですよね)、
親戚がたまたまTVガイド誌のバックナンバーを揃えて
いたので、そこから過去にアメリカで放送された作品に
ついてのデータをチェックしたりとか。


雑誌といえば、みなさんが口にするのが、「アニメージュ」
とかの雑誌名じゃなくて、徳間書店から発行されていた
ムックの「ロマンアルバム」なんですね。
何故ロマンアルバムだったかというと、これは僕の想像
ですけれど、日本語が読めないとわからない記事が多い
雑誌とは違って、設定資料などの、見てわかるビジュアル
資料が多く掲載されていたロマンアルバムの方が重宝さ
れたんじゃないかと思うんですが、どうでしょう。
また、悪い人とはいつの時代にもいるもので、コンベン
ションでは、雑誌から切り分けたシールや付録のポスタ
ーをさらに別売りしたり(本誌を買った人は、2重に払わ
なくてはいけないわけです)、ロマンアルバムから複写し
たコピーを売ったりしている人もいたとか。それだけ、な
んでも情報が貴重だった時代だったのでしょうけれど。


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C/FOの創設者の1人であるフレッド・パッテンさんの
著書「Watching Anime,Reading Manga」
よると、アメリカで最初に作られたAMV(アニメ・ミュー
ジック・ビデオ)は、「Star Blazers」こと「宇宙戦艦ヤ
マト」の戦闘シーンに、ビートルズの「All You Need
Is Love」を重ねた82年のクリップである、と書かれて
いましたが(P30)、そのAMVの作者こそが、今回のイ
ンタビューイの1人であるJames Kaposztasさんで、
AWOのGeraldさんからの質問によって、そのアメリカ
初のAMVについても、詳しく語ってくれていました。


そもそも、ビートルズの「All You Need Is Love」
を使おうと思ったのは、当時地元のテレビ局で再放
送されていた、イギリス製のテレビドラマ「プリズナー
No.6 The Prisoner」(Wikipedia)が、インスパイ
アの元だそうなんですね。
同作品の最終回「FALL OUT」のクライマックス・シ
ーンでは、「All You Need Is Love」が効果的に使
われていて、これを「ヤマト」の、乗組員達が次々に死
んでいくシーンに重ねたらどうなるだろうと、半ばジョー
クとして考えついたんだそうです。
反応は上々で、Kaposztasさんは次々にAMVの新作
を発表していくことになり、ついには会場で、「あのビデ
オを作ったのは君か? その技術をプロとして生かし
てみないか」とスカウトされ、ビデオ・テレビ業界に関わ
るようになったとか。


このような、北米アニメファンダム黎明期の興味深い
話がたくさん聞けますので、とてもお薦めのエピソード
です。
AWOのDarylさんは謙遜していますけれど、録音状態
は良好で、1人を除けばみなさんの英語も、とても聞き
取りやすいレベルだと思います。


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そういった、ファンダムの歴史とは関係ないのです
が、微笑ましいエピソードがありましたので、ひとつ
紹介しておきます。
インタビューイの1人であるSydneyさんの、小さい甥
御さんは、「パワーレンジャー」の大ファンだったそう
なんですね。
で、Sydneyさんは「パワーレンジャー」には基になっ
た日本の「戦隊シリーズ」というものがあって、それが
本物なんだ、と教えようとしたそうなんです。アメリカ
版とは違ってオリジナルの日本版では、レンジャーが
死んだりすることもあると。
そしたら甥御さんは「何バカなことを言ってるの、Sydney
叔父さん。レンジャーが死んだりするわけないじゃな
い!」と、可愛く反論してきたそうなんですね。
だったら真実を教えてやろうと、実際に本編内でヒー
ローが死んでしまう作品のエピソード(ネタバレになる
のでタイトルは言えませんが、トレンディなアレです)
を見せてあげたのです。
そうしたら、ショックのあまり甥御さんは、「そ、そんな
の嘘だ……。レンジャーが死んじゃうなんて有り得な
いよ……」と、泣き出してしまったそうなんですね。
あ、もちろん甥御さんのお母さんには、「うちの子に何
を見せてるの!!」と、こっぴどく叱られてしまったみたい
ですけど(笑)。
……トラウマにならなきゃいいですね、甥御さん。





posted by mikikazu at 08:21 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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