2008年05月14日

アメリカで出版が打ち切られてしまった日本マンガリスト(Viz Communications編)


引越しのための荷物の整理ということで、「でか
だんびより」のNanatuhaさんに、以前に紹介した
こともある、Jason Thompsonさんの「Manga
the complete guide」を贈っていただきました。
ありがとうございます。
2007年までにアメリカで出版された全てのマンガ
を紹介するというせっかくの労書なので、御恩に
報いるためにも、資料として何か活用出来ないか
と考えてみました。


そこで、2007年3月13日付けの記事の補足完全
版ということで、アメリカでマンガ出版の始まっ
た80年代にまでさかのぼり、マンガ出版が軌道に
のる前の時代から、途中で出版の打ち切られてし
まった作品のリストを、あらためて作成してみた
いと思います。前回データがなかった出版社から
の作品も追加していきますね。
どんな作品が人気があるかは、色々なところの
売り上げランキングを見ればある程度わかりま
すし、逆に売れなかった作品については、最終巻
まで刊行を全う出来なかったことを、根拠の1つと
して考えていいでしょう。単巻出版の多い、やお
い/BLや、アダルト作品については、使えない手
法ですけど。


今日のところは、「Manga the complete guide」
に収録されているタイトルのうち、一番数の多かっ
たViz Communications(現VIZ Media)からの
マンガ作品だけを抜き出してみますね。他の出版
社については、また後日ということで。
あ、「巻」ではなく「号(issue)」という表現が使われ
ているのは、特に初期では、日本の単行本と同じ
ページ数ではなく、分冊してアメリカのコミックに合
わせた体裁で出版されていたものがあるから、だ
と思いますけど。


short_g.gif


・80年代

「エリア88」(87〜91年) 全23巻中3巻まで
「カムイ外伝 第二部(スガルの島)」(87〜88年)
 全21巻中2巻
「ジャスティ」(88〜89年) 9号まで 全5巻
「パイナップルARMY」(88〜90年) 全8巻中1巻まで
「うる星やつら」(89〜99年) 全34巻中9巻まで
「GREY」(88〜97年) 全3巻中2巻まで
「北斗の拳」(89年) 号数不明

・90〜94年

「コブラ」(90〜91年) 12号まで 全18巻
「滅日」(90〜91年) 15号まで 全5巻
「ゴルゴ13」(91年) 号数不明
「強殖装甲ガイバー」(92〜97年) 既刊27巻中7冊まで
「ゲッターロボ號」(93〜94年) 7号まで 全7巻
「烈王レオ」(94〜99年) 全4巻中1巻まで
「ザ・ウルトラマン(内山まもる版)」(94年)
 5号まで 全4巻
「1ポンドの福音」(94〜96年) 全4巻中2巻まで

・95〜99年

「鬼切丸」(95〜98年) 全20巻中2巻まで
「ブラックジャック」(97〜99年)全18巻中2巻まで
「EAT-MAN」(97〜99年) 全19巻中2巻まで
「機動警察パトレイバー」(98年) 全22巻中2巻まで
「快傑蒸気探偵団」(98〜04年) 全13巻中8巻まで
「スプリガン」(98〜99年) 全11巻中3巻まで
「傷だらけの天使たち」(99〜01年) 全3巻中2巻
「新・のぞき屋」(99〜01年) 全11巻中3巻まで

・2000年以降

「機動戦士ガンダム0079」(00〜03年) 全12巻中9巻まで
「ナンバーファイブ 吾」(01〜03年) 全8巻中2巻まで
「おろち」(02年) 全4巻中1巻まで
「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」(02〜04年) 12号まで
「サルでも描けるマンガ教室」(02年) 全2巻中1巻まで
「高校鉄拳伝タフ」(04〜06年) 全42巻中6巻まで
「ボボボーボ・ボーボボ」(2005年) 全21巻中1巻まで


short_g.gif


というラインナップになるでしょうか。
ShoPro Entertainmentと合併してVIZ Media
になってからは(2004年)、「タフ」と「ボーボボ」
だけみたいです。後者はアニメ版もダメでしたし、
やっぱり翻訳の難しさだと想像します。
現在は「NARUTO」「DEATH NOTE」「Bleach」
を擁して北米マンガ市場で最大シェアを誇り、
ベストセラー・ランキングに作品を送りこむVIZ
にしても、苦闘の時代は長く続いたことがわかる
データですね。
その時代については、設立者である堀淵清治氏
が詳しく綴った、「萌えるアメリカ 米国人はいか
にしてMANGAを読むようになったか」
(日経BP)が
一番の参考になるでしょう。
日本ですら「萌え」という言葉がオタク用語として
使われる以前の時代の話がメインなので、タイト
ルでずいぶんと損をしている本ですけど。


short_g.gif

★引き続き「乙女はお姉さまに恋してる 櫻の園の
エトワール」
(嵩夜あや ファミ通文庫)は、菅原君枝
さん主役話になるらしい「いと小さき、君のために」の
途中まで(P82辺り)、です。
えっと、この中で瑞穂さんと貴子さんとの初デートの
話が出ているということは、この後日談は貴子さんル
ート後のお話、でいいんですよね?
その前の「妹は騎士さま!?」にゲスト出演した時のお
2人、そして紫苑さんの描写からすると――、「一緒に
いるのは」とまず貴子さんを紹介していますし。
そういうことが、主役である薫子さん達の「いま」に深
く関わるかというと、そんなこともないかもしれません
けど……。
いえ、そうだとしたらまた少しくらいはサービスとして、
貴子さんのデレデレっぷりが見られたら嬉しいとも思
うわけです、はい(笑)。
posted by しくへっど at 08:40 | TrackBack(0) | 海外情報

2008年05月13日

ドイツの本年度Max und Moritz賞に、「修羅雪姫」「素晴らしい世界」「遥かな町へ」、小池一夫氏がノミネート


まず先に、5月10日付け記事を受けて、サイト
「白い空」のかざみあきらさんが、5月12日付け
日記で、アニメの外国語吹替に対する、とても興
味深い考察を述べていらっしゃいますので、ぜひ
チェックしてください。いつもながら深いです。

「言葉の奥にある『こころ』を伝えるべし 〜
日本のアニメと外国語吹き替えの改変について
思うこと」


僕自身は英語版「らき☆すた」を見る機会は残念
ながらないと思うので申し訳ないですが、どうやら
詳しい英語版吹替解説も準備くださっているご様子
なので(ですよね?)、ファンの方はすっごく期待し
ていいと思います。いえいえ別にプレッシャーかけ
ているわけでは全くぜんぜん少しもないですけどっ。
でも真面目に応援してますので、頑張ってください。


short_g.gif


さて本題。
「ドイツにおけるコミックのアカデミー賞」と称して
いる、1984年に創設された(隔年開催)、ドイツ
国内で出版されるコミック作品に与えられる賞、
‘Max und Moritz’ Award の、本年度のノミネ
ートが発表されています(via Manly Manga and
More…5月11日付け記事
)。
受賞作品・受賞者は、5月22〜25日にドイツ・アー
ランゲンで開催されるコンベンションComic-Salon
(公式サイト)で明らかにされるとのことですね。


日本のマンガ関係でノミネートされているのは、

Bester Manga(Best Manga)

・「修羅雪姫」第1巻(作・小池一夫/画・上村一夫)
・「素晴らしい世界」(浅野いにお)
・「遥かな町へ」(谷口ジロー)

Bester Szenarist(Best Author)

・小池一夫(「修羅雪姫」)

になります。
小池一夫氏はダブル・ノミネートですか。後者はベス
ト原作者、ということだと思いますけど。
かねてよりお伝えしているように、ドイツのマンガ市
場では、BL作品や少女マンガもとても強いのですが、
そういった売れ筋とはまた違う選考のようです。



過去のノミネート作品だと、2000年の「Bester
deutschsprachiger Kinder- und Jugend-
Comic:」(Best of German children and
youth comic)に、

・「ドラゴンポール」(鳥山明)
・「ああっ女神さまっ」(藤島康介)

2002年の「Beste deutschsprachige Comic-
Publikation für JugendlicheBest」
(German comic publication for young
people)に、

・「らんま1/2」(高橋留美子)

2004年の「Beste deutschsprachige Comic-
Publikation, Import」(Best German comic
publication, import)に、

・「なるたる」(鬼頭莫宏)

同年の「Beste deutschsprachige Comic-
Publikation für Kinder und Jugendliche」
(Best German comic publication for
children and young people)に、

・「名探偵コナン」(青山剛昌)

同年の「Bester internationaler Szenarist」
(Best international Szenarist)に、

・高橋留美子

2006年の「Bester internationaler Comic」
(Best international comic)に、

・「アドルフに告ぐ」(手塚治虫)

同年から始まったらしい「Bester Manga」
(Best Manga)に、

・「はだしのゲン」(中沢啓治)……受賞作
・「アドルフに告ぐ」(手塚治虫)
・「二十世紀少年」(浦沢直樹)

といったタイトルがとりあえず見つかります。
抜けがあったらすみません。「アドルフに告ぐ」が
ドイツで評価されていたのは嬉しいですね。
ともあれ今年はどうなるでしょうか。


short_g.gif


「乙女はお姉さまに恋してる 櫻の園のエトワー
ル」
(嵩夜あや ファミ通文庫)は、最初のお話であ
る「櫻館の入寮式」をまず読んでみました。
本編の外伝としての、この作品のコンセプトを考
えてみると、共に聖應女学院への途中転入組で
ありながら、「妹」としての立場を経験することな
く、あっという間に「お姉さま」「エルダー・シスタ
ー」という立場に祭り上げられてしまった宮小路
瑞穂さんの主観から語られた本編に対して、その
まさに対になる、瑞穂さんが経験出来なかった
「妹」という立場の七々原薫子さんを主点とし、聖
應女学院での生活を描いていくというアプローチ
は、とても理にかなっていると思います。
対になっているがゆえに、単なる後日談以上の、
物語としての幅を得ているというか……。
「お姉さま」からではなく、「妹」として、この学院で
の生活を体験してみたいという甘えんぼ(笑)気質
な方にはピッタリなのかもです。
posted by しくへっど at 08:11 | TrackBack(0) | 海外情報

2008年05月12日

英語版「ブラック・ジャック」が反転印刷されない理由


お馴染みですが、オンラインストアRight Stuf
隔週で配信しているポッドキャストAnime Today
最新エピソード第66回(5月9日)の業界人ゲスト
は、日本人小説家・マンガ家の作品の英語翻訳
をメインに扱っている出版社VERTICALのエデ
ィトリアル・エディター兼副社長であるIoannis
Mentzas氏でした。
英語翻訳マンガにおける、VERTICALの特色は、
他社のように現在の人気作品ではなく、手塚治虫
や竹宮恵子といったマンガ家の、60〜70年代の
名作を扱っている点ですね。
作品を挙げてみると、

手塚治虫作品(日本での連載年)
・「どろろ」(1967〜69年)
・「アポロの歌」(1970年)
・「きりひと讃歌」(1970〜71年)
・「ブッダ」(1972〜78年)
・「ブラック・ジャック」(1973〜1983年)
・「MW(ムウ)」(1976〜78年)

竹宮恵子作品
・「地球へ…」(1977〜79年)
・「アンドロメダ・ストーリーズ」(1980年)

になります。
一応他に、「グイン・サーガ」(栗本薫)と合わせて、
その外伝のマンガ版「グイン・サーガ 七人の魔道
師」(画・柳澤一明)もあります。


short_g.gif


VERTICALからの手塚作品出版で、かねてより不
思議に思っていたのは、いまだに"flipped" ――
つまり、左右反転の左開き印刷になっていることです。
かつてとは違い現在では、ほとんどの日本マンガが、
北米でもオリジナル通りの右開き印刷のままで出版
されているのは、もう説明の必要がないですよね。
VERTICALから出版された最初の手塚作品は2003
年の「ブッダ」なのですが、それ以降ずっと、反転
印刷が続けられているんです(後述の「どろろ」「ブラ
ック・ジャック」を除く)。


現在の北米マンガ出版の風潮に反した、その反転印
刷について、今回のAnime Todayポッドキャストで
Mentzas氏が説明したところをまとめると、確かに
今のアメリカの子供達は、もう右開きのマンガに慣
れてしまっているかもしれない。けれど、VERTICAL
がメインに考えている読者は子供や10代ではなく、
大学生以上の年齢層である。そういった大人層は、
本を右開きで読むことには、まだ戸惑いを感じるか
もしれないし、それを理由に敬遠してほしくないから、
ということになります。


けれど、VERTICALからの手塚作品最新作「どろろ」
(第1巻が08年4月29日に発売)と、今年9月からの
刊行が予定されている「ブラック・ジャック」は、
"unflipped"――つまり、オリジナル通りの右開き
印刷で出版される、とのことなんですね。
「どろろ」については、作品内容がより「少年マンガ」
的であるから、そういう層を対象にするなら、他の
北米マンガと同じ右開きにすべきだろう、という判
断になるそうです。


一方の「ブラック・ジャック」には、大きな理由が2つ
挙げられています。
1つは、主人公ブラック・ジャックの、顔の傷(縫合跡)
なんですね。
誰でも知っている通り、ブラック・ジャックの顔の縫い
目は左側にあります。正確には額から左頬、そして
顎までですね。
左右反転印刷すると、その縫い目も右側になってし
まうのです。
ブラック・ジャックが全く無名なキャラならともかく、
出崎統監督によるOVA・劇場映画は、北米でリリ
ースされていますし、現在iTunesでもオンライン
販売されています。
また鉄腕アトムやサファイヤ(リボンの騎士)などと
並んで、手塚ワールドを代表するキャラクターとして
アイコン化されることも多いですよね。
なので、そんな有名なブラック・ジャックのトレード
マークを、逆にするなんてことは出来ないわけです。


もう1つの理由は、出版コストとスケジュールです。
このVERTICAL版「ブラックジャック」は、今年の9月
から2年がかりで全17巻が、隔月リリースされてい
くスケジュールが組まれています。
反転印刷は、修正などの手間で時間やコストがかか
り過ぎて、VERTICALのような小さな出版社だと、と
ても隔月リリースのペースには合わせられない。
なので、低コストで手早く出版出来る、そのままの
"unflipped"印刷を選択した、というのが、Mentzas
氏の説明になります。
英語版マンガ「ブラック・ジャック」は、1998年頃に
一度VIZ Media(当時Viz Communications)に
よって、2冊ほど出版されましたが失敗に終わって
いますので、今回は成功してほしいですね。


そうそう、VERTICALは英訳版「グイン・サーガ」を
出版している関係で、北米でのライトノベル事情に
ついても少し触れていたんですが、北米でライトノ
ベルの人気が、マンガのようには爆発しない理由と
して、よい翻訳者がいない、ということが、Mentzas
氏によって挙げられていました。
これは想像というか邪推なんですが、まだまだ市場
の確立していない北米でのライトノベル出版では、
そういう腕の良い文芸翻訳者を雇うだけのギャラが
用意出来ないのかも、と思ったり。まあ、卵が先か
鶏が先かという話になってしまうんですけど。


short_g.gif

「乙女はお姉さまに恋してる 櫻の園のエトワー
ル」
(嵩夜あや ファミ通文庫)は、最初の方だけ
読んでみました。
ともあれ奏ちゃんがちゃんとお姉さんになっている
のが嬉しく微笑ましかったり。今回の主役ですし。
それと新キャラの薫子さんからの、「あまり正気の
沙汰とは思えないんだけど」という、学校状況に対
する自虐な指摘も可笑しいといいますか(笑)。
確かに苦労しそうですけど、頑張ってくださいー。
でもまあこうやって、本編終了後も、彼女達の生活
が普通に続いていると確かめられるのは、やはりフ
ァンとしては嬉しいというか、安心ですね。続きがと
ても楽しみです。
posted by しくへっど at 08:25 | TrackBack(0) | 海外情報

2008年05月11日

イタリアの自主制作実写版「UFOロボ グレンダイザー」予告編第2弾


公開されたのは少し前ですから、ご存知の方も
既に多いかと思いますけど、僕が知ったのはつ
い昨日、イタリアのAnimation Italy5月10日付
け記事からだったので、一応紹介しておきますね。
イタリアの自主制作映像団体GT-groupという人
達が、2001年夏頃から、日本の70年代ロボット
アニメ「UFOロボ グレンダイザー」を基にした20
分ほどの実写作品「THE UFO」(公式サイト)の
制作をずっと続けているのは、よく知られている
話だと思います。
一応の完成予定は、2004年の終わり頃までに、
という記述がいまだに見られますので、実際ぜ
んぜんわからないでしょう。
ちなみにこの先月、つまり2008年4月で、イタ
リアでは「グレンダイザー」放送30周年になる
そうです。


かなり前に、予告編第1弾が公開されていたの
ですが、その30周年記念に合わせてなのか、今
年の3月16日に、第2弾も公開されていました。
ほとんどがフルCGで、第1弾ではよくわからな
かったグレンダイザーのディテールが確認出来
る内容になっています。第1弾・メイキングと合わ
せてどうぞ。


「THE UFO」予告編第2弾



「THE UFO」予告編第1弾



メイキング




short_g.gif


えっとそれからついでに、アメリカではこの5月9日
から公開が始まったものの、批評・興行成績ともに、
かなり芳しくない様子の、「スピード・レーサー」(日本
公式サイト
)の、本編最初の7分間のクリップも。
これは正式に公開されているもので、以前に紹介し
た3分間も含んでいます。
日本での公開は2ヵ月も先の7月5日からですが、
そういう状況だと宣伝は大変かもですね。





short_g.gif

★デスクトップPCの状況、安定したようでほっと
しました。そういう状況なら、メールを送っても
届かない・受け取れないかもしれないという危惧
もあって、手をこまねいていましたから。
じゃあ快気祝いということで(笑)、またぞろお気
に入りのプリキュアMADでも置いときます。
これは、初代「ふたりはプリキュア」挿入歌の
「☆SHININGSTAR☆」(中嶋朋子さん)をバックに、
「5」クライマックスのバトルを再構成したものですね。
本編よりも盛り上がるとの、もっぱらの評判です。
初代本編内でも、とても効果的な用いられ方をさ
れていた、名曲のひとつです。





ところで初代だと、一番好きなキャラクターソン
グは……、なぎささん(本名陽子さん)とほのかさ
ん(ゆかなさん)のデュエット「ありったけの笑顔で」
になるでしょうか。特に、ほのかさん側の歌詞が、
らしくて素敵で癒されます。
「5」だともちろん、りんさんからのぞみさんへの
ラブソング(!?)である「リバーシブル」ですね。
posted by しくへっど at 10:16 | TrackBack(0) | 海外情報

2008年05月10日

英語版アニメ「クレヨンしんちゃん」視聴出来ます。


ありがたいことに、いつも日本からも視聴出来る
ことでお馴染みですが、IGN.comが5月8日付
けで、アメリカではケーブル局Adult Swim
(Cartoon Networkの深夜枠。同一チャンネル
だが別ネットワーク扱い)で、土曜日深夜1時半に
放送している、「Shin Chan」こと英語版「クレヨン
しんちゃん」のエピソードを無料配信してくれてい
ます。
ちなみにAdult Swimの現在の、土曜深夜の日
本アニメラインナップは、

11:00 「犬夜叉」
11:30 「犬夜叉」
00:00 「Bleach」
00:30 「DEATH NOTE」
01:00 「コードギアス 反逆のルルーシュ」
01:30 「クレヨンしんちゃん」

という感じになっています。
この英語版「しんちゃん」の台詞・ストーリーに
は、後述するようにかなりの改変が加えられて
いるそうなのですが、残念ながら僕自身は、
オリジナルの日本語版「しんちゃん」を視聴した
ことがないので、その違いは指摘出来ません。
舞台は日本の春日部市のままなのに、台詞で
言われる通貨がドルなのは、確かになんだか
不思議ではありますけど。
オリジナルを知っている人から見てどうでしょうか。





short_g.gif


ちょうどなんですけど、この英語版「クレヨン
しんちゃん」の台本を担当したお三方、Jared
Hedges氏、Joel Bergen氏、Alex Muniz氏
へのインタビューが、オンラインストアRight
Stuf
が配信しているポッドキャストAnime
Todayの第65回(4月25日)で放送されてい
ます。


これまでアニメ版「クレヨンしんちゃん」は、
過去に二回、Vitello Productions(1994年)と
Phuuz Entertainment(2003年)という会社に
よって、それぞれ英語吹替版が制作されている
のですが、オリジナルの内容に忠実、あるいは
忠実にしようと努めたことによって、成功を収め
るには至りませんでした。
2006年になって、FUNimationが英語吹替の
権利を取得した際には、それらの失敗をふまえ
て、台詞やストーリーには、オリジナルから離れ
た、大きな改変が許されるようになった、という
経緯が説明されています。


そもそもの日本語版「しんちゃん」には、翻訳の
しようのない日本語での洒落や、そのまま翻訳
しても海外の視聴者には理解出来ない、日本の
ポップカルチャー(アイドル歌手や他のテレビ作
品)からの引用が多く含まれ、翻訳者を悩ませて
いました。
今回のFUNimation版では、それらへのこだわ
りを切り捨て、アメリカ視聴者向けのギャグや引
用を多く用いた、ストーリーもオリジナルから逸
脱していい台本作りが行われた、ということです。
また今回は、Adult Swimでの放送が早期に
決定していたので、その放送局の雰囲気に合わ
せるという目的での改変、つまり、より大人向け
のギャグ、ギャグのテンポや数の増加、なども施
されたようですね。
とりあえず、昨年の試験的な放送を終え、先月
からは第二シーズンの放送が始まっているとい
うことで、それなりに好評かも、と想像します。
ただしそういうアプローチなら、あくまで英語版
「しんちゃん」への評価以上のものではありませ
んけれど……。難しいですが。


short_g.gif

★吉屋信子さんの「花物語」(大正5〜13年)は
読了しました。
時に深く時に一瞬の、それぞれのお話における、
女の子同士の関係性、心の交流の物語のバリエー
ションを堪能出来たといえます。
うちはともかく(笑)、りょうさんのところの寸劇やSS
がお好きな方なら、楽しめるし読むべき作品集だ
というのは確かに間違いないですね。というか、そ
ういう嗜好の方なら、とっくに読んでいる筈のバイ
ブル的な書なんだろうとは思いますけど。
(SS二編も、本編の余韻の中で読ませていただきま
したが、雰囲気をモダンに受け継いだ、共に良作だ
と思います。読めて嬉しかったです。今書かれたら
どんな風になるでしょうか……)


悲劇的な結末のお話がほとんどで、茶化した言い方
を許してもらえるなら、やたら人が死ぬなあとは思っ
たり(笑)。病気になったらまず助かりませんし。
まあ、明治・大正時代、90〜100年前の日本なん
ですから、今ならどうということもない病気で亡くな
ってしまう人が多かったのも事実ではあるのでしょう。
あと、時代的に女学生の方々が、ほとんどみんな袴
姿なのが、なんだか絵的には微笑ましく想像してい
ました。


とはいえ、さすがにハッピーエンドのお話も読みた
い気分になってしまったので、次に読み進むのは、
既に届いている、「乙女はお姉さまに恋してる 
櫻の園のエトワール」
(嵩夜あや、ファミ通文庫)
になるのです。頑張ります。
それを終わったくらいに、PS2ゲーム「アオイシロ」
届いてくれるとベストなんですけど。
posted by しくへっど at 12:55 | TrackBack(0) | 海外情報

2008年05月09日

難病の子供達の夢をかなえる団体メイク・ア・ウィッシュに協力して、テキサスのアニメ流通会社FUNimationが15歳の少女を招待


先に、普及のお手伝いということで。
いつもお世話になっているカナダ・トロント在住
のピグモんさんは、英語版「遊戯王」で海馬瀬人
を演じているEric Stuartさんの大ファンで、ミュ
ージシャンとしてのEricさんの活動も、かねてより
熱く応援されています。
ピグモんさんのサイト「英語でユ〜ギオ〜!」
月7日付け記述によると、そのEricさんの、現在
ではほぼ入手不可能なアルバム「Curiosity」
(1995)が、以下の場所からダウンロードできるよ
うになっている、とのことです。

http://www.megaupload.com/jp/?d=KISJFBHY

Ericさんご本人も了承済みだそうですから、違法
なものではありません。
「聴けば必ずEricさんの魅力にとりつかれること
間違いなしです」とのコメントなので、興味のある
方はぜひお試しください。
っていうくらいの説明でよかったでしょうか?


short_g.gif


さて本題。
Make-A-Wish Foundation メイク・ア・ウィッ
シュ(米公式サイト 日本公式サイト)は、「3歳から
18歳未満の難病とたたかっている子どもたちの
夢をかなえ、生きる力や病気と闘う勇気を持って
もらいたいと願って設立された」、非営利のボラ
ンティア団体です。
アメリカのエンターテインメント業界も積極的に
支援していて、僕の知る範囲でも、プロレス団体
WWEが、先日のレッスルマニア大会で、全米50
州からの子供達を、会場の特別席に招待してい
ました。


テキサス州フラワーマウンドに拠点を置く、アメリ
カ最大のアニメ流通企業FUNimationも、その
メイク・ア・ウィッシュに協力したことを、5月8日付
けニュース
で伝えています(via a geek by any
other name
)。

FUNimation掲載 5月8日付けニュース
「Meet a True FUNimation V.I.P.」

記事内で、「a True FUNimation V.I.P.」とし
て紹介されているのは、テキサス州バストロップ
郡の15歳の女の子、Jay Dunnさん。
アニメファンである彼女の夢をかなえるために、
メイク・ア・ウィッシュに協力するテキサス州のフ
ィルム・コミッションは、オースティンで開催され
たコンベンションIkkiconに、彼女をVIP待遇で
参加させると共に、FUNimation本社にも正式
招待します。


Jayさんはアニメ絵を描くのが大好きで(彼女の描
いたイラスト
)、将来の夢は、アニメのアニメーター
になること、だそうです。
イラストを見る限り、「鋼の錬金術師」のファンみた
いなので、だからアメリカで「鋼」をリリースしている
FUNimationが選ばれたのかもしれませんね。


Jayさんとその家族は、昨年秋にフラワーマウンド
に移ったばかりのFUNimationの新社屋を案内
され、そこで、どうやって日本で製作されたアニメが、
アメリカ市場のためにDVD化されるかという過程
の説明を受けたそうです。
アニメーターになりたいという彼女の希望を考えれ
ば、日本のスタジオに招待するのがベストだったか
もしれませんが、おそらくは体調の問題もあったの
でしょうね。過去には、メイク・ア・ウィッシュによって
日本にまで招待されたアニメファンの子もいた、と
いう記事を目にした記憶があります。残念ながら、
その後亡くなられたそうですが……。


彼女は、英語版「ONE PIECE」や、現時点では名前
の明かせない作品の制作過程を見学し、FUNimation
のスタッフ達にも紹介されたとのことです。
その中には、英語版「ONE PIECE」でルフィを演じて
いる、Colleen Clinkenbeardさんもいたとか。
あ、英語版「鋼の錬金術師」でも、リザ・ホークアイを
演じた方ですね。
ともあれ、良い話だと思います。Jay Dunnさんに、
アニメを通した、生きる力が伝わっていますように。


posted by しくへっど at 10:54 | TrackBack(0) | 海外情報

2008年05月08日

「To LOVEる -とらぶる-」、ドイツ・フランスでも出版へ


いつも色々とお世話になっている「白い空」
かざみあきらさんが、5月8日付けで伝えてく
れていたので知りましたが、週刊少年ジャンプ
で連載中のマンガ作品「To LOVEる -とらぶる-」
(脚本・長谷見沙貴/画・矢吹健太朗)が、今年
10月からフランスでも出版される予定だそうで
すね。出版社はTONKAM
ソース・MANE 5月7日付け記事


じゃあ、お隣の国のドイツはどうなんだろうと
思っていたら、ドイツでのマンガ出版情報をあ
りがたいことに英語で伝えてくれるブログManly
Manga and More…
が、ちょうど5月7日付
けで、今年秋から冬にかけてドイツで出版予定
マンガのリストを掲載してくれていました。

「New Licenses for Fall & Winter 2008/2009」
(少女マンガとBL作品の多さ!)

それによって、ドイツでも「To LOVEる」の出版
が予定されているのを知りました。
出版社はTOKYOPOPドイツで、既に「To LOVE
る」のページ
も出来ています。
こちらでのタイトルは、「Love Trouble」になるよ
うですね。第1巻の発売は今年8月が予定されて
います。


では、フランス・ドイツに並ぶ海外マンガ消費国
であるアメリカではどうなるでしょうか。
出版が出来るとしたら、もちろんVIZ Media
らで、SHONEN JUMP ADVANCEDレーベル
所属になるとは思いますけど、VIZ Mediaのス
タンス的には、物議をかもしそうな「To LOVEる」
の出版はスルーしそうな気もします。
レイティング的に、「18+」での出版はありえませ
んし、だとしたらかなりの描写を修正せざるをえな
いのでしょうけど、修正を施した「I"s」なんかは、
それでかなり揉めましたよね。
Del Reyの「魔法先生ネギま!」のように、修正を
施さない代わりに、完全にシュリンクして出荷する
ということもなさそうですし。
ともあれ、今では、色々とマンガ出版をめぐる状
況も変わってきていますし、各国での対応・反応が
楽しみですね。

posted by しくへっど at 09:53 | TrackBack(0) | 海外情報

2008年05月07日

米国ライセンス見本市に東映アニメから出展される、初代「ふたりはプリキュア」について


いつもお世話になっているアニメ!アニメ!さん
が、既に伝えてくださっている記事から、僭越
ですけれど、こちらの方でも少しコメントを。

参考・アニメ!アニメ! 5月6日付け記事
「米国ライセンス見本市に東映アニメ、電通、
手塚プロなど」

そうですね、記事内でリストアップされている企業
と作品名に、こちらの趣味(笑)でひとつ付け加える
としたら、

アドネス
「Kamen Rider Dragon Knight」
(仮面ライダー龍騎の海外向けリメイク)

も注目だったりします。
先月末に、公式予告編が公開されて、かなり話題
を集めていました。オリジナルよりはかなりシリアス
な雰囲気で、生身での格闘アクションが強調されて
いるようですね。
とりあえず、一番クオリティの良さそうな映像を置
いときます。



Online Videos by Veoh.com


short_g.gif


で、当ブログ的な注目作は、やはり東映アニメー
ションからの「ふたりはプリキュア」ですか。
上部メニューの「ATTENDEE INFORMATION」
から、三つ目の「2008 Exhibitor List」を選択し、
「T」行から探すか、Search欄でそのまま「TOEI」
と入力してもいいです。
「Company Profile」として紹介されている
唯一の作品が、「#1 Girls' Property in Japan」
と冠された「Pretty Cure (season #1, 30min.
x 49 episodes)」なんですね。


シーズン1で全49話ということですから、これは
もちろん初代の、「ふたりはプリキュア」(海外向け
公式ページ
)になります。
海外では既に、ヨーロッパ(ドイツ・イタリア・スペ
イン)、アジア(韓国・台湾・タイ・香港)で放送され
ている、美墨なぎささんと雪城ほのかさんのコン
ビの初代プリキュアなんですが、アメリカにはま
だ進出していないんですね。
というか、ライセンス取得だけは、2006年の2月
に4Kids Entertainmentが発表していたので
すが、その後は全くアナウンスがなく、今では失効
したか、東映側が取り戻した、というのが一般的な
理解になっています。
なので今回の見本市でもあらためて、初代の「ふた
りはプリキュア」が出展されているんですね。
既に初代シリーズが放送されているヨーロッパ向け
には、以前にも紹介したように(4月7日付け記事)、
「Yes!プリキュア5」の英語プレビューが用意されて
います。
「Splash Star」のページもありますが、特に英語
プレビューなどはありません。ただし海外では、先月
末より台湾での放送が始まっています。


やはりというか、諦めていないというか、初代の
「ふたりはプリキュア」から売りこんでいきたいわ
けなんですよね。ヒットしたら、以降のシリーズに
も続けていけるのですし。
ただ、「5」「Splash Star」、そして初代とさかの
ぼって「プリキュア」シリーズを見ていった個人的
印象からすると、2004年、つまり4年前の作品に
なる初代は、比較すると当然古いというか、洗練が
まだされていない、という雰囲気もあります。シリー
ズ最新作の「5」からは、ハイビジョン制作になった
ということもありますし。
お話やキャラの魅力、ということになると、それぞ
れの個人的嗜好によって大きく分かれるでしょう
けど。


どういう枠・形態、そして誰をメイン対象に放送す
れば、アメリカで「プリキュア」が受けるかというと、
どうなんでしょう。
日本での同枠の前々番組「おジャ魔女どれみ」は、
「Magical DoReMi」のタイトルで、4Kids
Entertainmentによってキャラ名・設定などにも
かなり改変を施されて、土曜朝の地上波枠(Fox
2005〜2006年)で放送されましたが、前半のみ
であっさり打ち切られ、後半は4Kidsのサイトで
ウェブ配信のみ、という結果になっています。
一応、今年4月22日の、最終話である第51話の
配信で終了したようですね。
続くシリーズ第二期「おジャ魔女どれみ#」の話は、
何も聞こえてきません。


「プリキュア」は、「どれみ」よりは、もう少し対象
年齢層が高くはなりそうですが、日本のように、
小さな女の子だけでなく、他の層にも受けるかと
いうと、よくわかりません。
ヒットはして欲しいですけれど、アメリカのテレビ
で放送するには、相手がモンスターとはいえ、殴
る・蹴るの、直接的な暴力描写が多過ぎのシリー
ズだとも思いますし。穏健派(?)の「Splash Star」
だけはそうでもないですけど……。
まあ、とりあえずの期待は、このライセンス・トレー
ドショーで、キュアブラックとキュアホワイトの英語
版キャラクターショーがあるかどうか、ということで
すよね。←……たぶんないからっ


short_g.gif

★今日は運転免許の更新のために、所轄の警察署に
行ってきたんですが、講習で見せられるビデオがイン
パクトあって、けっこうげんなりしてます。
子供がぷちっと車にはねられたり、トラックとぶつか
った乗用車の後部座席から、ぽーんと人が飛び出し
て路上にぐしゃりと落ちたりといった、素敵な衝撃映
像の数々を見せていただきました。CGとかスタントマ
ンとかじゃないと思いますけど。
僕は無事故の優良運転者なので、これでも普通のレ
ベルだと思うのですが、もっと厳しい講習だと、どんな
にコワい映像を見せられるのかと想像すると、それだ
けで運転する気を失くしそうです。そういう意味では、
効果かなりあったかもです。
posted by しくへっど at 11:17 | TrackBack(0) | 海外情報

2008年05月06日

駕籠真太郎氏/高田明美氏の海外インタビュー動画


今日はあれなので、日本のクリエイター関連の、
海外で紹介されていた公式ニュース動画を2つ
置いときますね。
最初は、マンガ家の駕籠真太郎さん(公式ブログ)。
――via Journalista
先月末から開催している(4/24〜5/24)、オランダ・
アムステルダムでの個展の模様が、取材した同市
Ondergrond.TVによって、YouTubeで公開さ
れています。
インタビューでの駕籠さんの言葉は日本語なので、
大丈夫だと思います。ともあれ盛況のようですね。

Shintaro Kago manga expositie




short_g.gif


もうひとつは、イラストレーター、アニメ作品の
キャラクターデザイナーとして知られる高田明美
さん(公式サイト)。
Anime News Networkが、先月の東京国際
アニメフェアで取材したものですね。
これも高田さんの言葉はそのまま日本語(英語
字幕)なので、大体わかるかと思います。
アメリカだと、「きまぐれオレンジ☆ロード」が一
番有名な作品になるでしょうか。





short_g.gif

★あ、おまけですか?
えっとじゃあ、プリキュアMADでお気に入りをひとつ。
タイトルまで凝っている前半もいいですけど、メイン
は後半のおまけ部分かもです。
アクアさんは凛々しいですし、うららちゃんのコーラス
も可愛いのです。

posted by しくへっど at 09:52 | TrackBack(0) | 海外情報

2008年05月05日

2007年にフランスで売れたマンガの6冊に1冊が「NARUTO」


フランスのdu9の英語サイトで、今年1月に仏語
版がまず掲載されていた、フランスの2007年度
コミック市場レポートが、今月に入って英語翻訳
されていました(via MangaBlog)。

「L'autre Bande Dessinée - Numerology,
 2007 version」


ここでは、マンガの売り上げについての情報のみ
を抜き出して紹介してみますね。
とはいえ主に数字が紹介されているのは、コミッ
ク市場全体で前年比+1.8%という微増の状態の
中で、新刊の売り上げが、前年比+40%という爆
発的な上昇を示している「NARUTO」になるので
すけど。


short_g.gif


まず、2007年度のフランス国内でのコミック売り
上げ冊数は、全体で3410万冊。金額では、3億
1920万ユーロ(約520億円)。
市場全体では、13年連続の拡大傾向が続いて
いるのですが、2006年から2007年にかけては、
+1.8%という微増の状態のようです。
その内、マンガの売り上げは1190万冊で、全体
からは3分の1くらいですね。単価が安いので、
金額の割合はもう少し低いでしょうけど。
マンガ市場自体は、2000年から+529%(!)とい
う猛烈な伸びが続いてるようです。


中でもずば抜けている作品が「NARUTO」で、
2007年度の書籍売り上げTOP50の中に、15冊
がランクインしてます。
その15冊の売り上げ冊数が130万冊で、2007年
は第33巻まででしたから、他に18冊ある、それま
での既刊と合計すると、シリーズ全体での2007年
度売り上げ冊数は、200万冊に近くなるだろう、と
いうのがレポートの想像です。
フランス国内での、2007年度マンガ売り上げ冊数
が全体で1190万冊ということを考えると、フランス
で売れたマンガの6冊に1冊が「NARUTO」だった、
という計算になります。
違う数え方をすれば、フランスのマンガ市場の17%
近くを、「NARUTO」単シリーズだけで占めている、
ともいえますね。
2006年度にも、17冊がTOP50入りしていたので
すが、その合計冊数は120万冊、シリーズ合計で
は150万冊という数字でした。
なので、この2年間で350万冊ですから、これま
でのフランスでの「NARUTO」売り上げの累計は、
500万冊近いだろうとは想像出来ます。


(ちなみにアメリカでも「NARUTO」は、昨年度グラ
フィックノベル全体のTOP750に入ったマンガ作品
の総売上部数の約17%を占めていました。参考・
2008年2月18日付け記事
。シリーズ累計では、2
007年までに300万冊超)。


また、2006年1月に出版された第21巻の、2006年
度内の売り上げは9万3300冊だったのに対して、
2007年1月に出版された第27巻の年間売り上げは、
40%増しの13万1000冊に到達し、シリーズが進む
につれ、ファンがさらに増大している事実も示してい
ます。
それに合わせて、各巻の初版部数の数字も引き上
げられ、2004年には6万冊だったのが、2007年に
は4倍近い、22万冊にまで達しています。


「NARUTO」が際立っている点は、新規読者の獲得
に苦戦しているとされるフランスのコミックに対して、
新刊が出るたびに、初期の巻もまた売り上げを伸
ばし、新しい読者をさらに生み出している傾向が明
確なことです。
フランスでは2002年3月に発売開始された、「NARUTO」
の第1巻は、2007年度にも8万1千冊以上を売り上
げ、書籍売り上げランキングでは第23位、コミック
売り上げランキングでは第7位に入っています。


他のマンガだと、「NARUTO」以外にも、「ONE PIECE」
「フルーツバスケット」「NANA」などは、2004年から
2007年にかけて初版部数を倍増させ、「鋼の錬金術
師」も60%の伸びを示しているそうです。
2007年度の新作としては、「DEATH NOTE」の第1
巻(1月出版)が7万8千冊という、優れた売り上げ数
字を記録しているのですが、それでも5年前に出版さ
れた「NARUTO」第1巻に及ばないのですから、フラン
スのマンガ市場の中であまりに突出した、「NARUTO」
人気の凄まじさがわかります。


ただし、これでフランスでのマンガ人気が順風満帆
かというとそうでもなく、

・ほとんどの人気作は取得してしまった
・他でもない日本で、新しい大人気作が生まれてい
 ない
・現在の出版ペースでは、いずれ日本のそれに追い
 ついてしまい、現在ほどの出版数が保てなくなる

といった不安材料もあり、出版部門の統合・再編も
進んでいるようです。


short_g.gif


かねてより、フランスでの「NARUTO」人気の凄さ
はお伝えしているのですが、今回あらためて細か
い数字がわかって、驚いています。
というか、北米でもそうですけれど、ここまで世界
的な作品になってしまったら、これまでのジャンプ
人気作以上に、人気が続く限りは、「作者が終わら
せたいから」「物語が語るべきことを語り終えてし
まったから」という理由だけでは終わらせられない
ようにも思えてきます。終わらせたくても、日本だ
けでなく世界各地から「終わらせるな」というプレッ
シャーが届くわけですし。
アンケート結果が悪くて、たった十週で終わらされ
てしまう作品も、同じ誌上ではあるのに、運命は色
々だと思います。


posted by しくへっど at 08:27 | TrackBack(1) | 海外情報
eXTReMe Tracker